第21回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)
平成19年12月1日に開催しました
第21回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入賞作品を発表します!!
最優秀賞
- 空ながめ大きく息を吸ってみた風になれたら鳥になれたら
塩尻中学校 2年 小圷健太
優秀賞(3首)
- 水色のスカートの上をアイロンがゆげたてていくポーポーポポーと
塩尻西小学校 6年 味澤 晃 - 夜の海波と花火のハーモニー波のザザザン花火のドドドン
信州大学教育学部附属松本中学校 1年 山本健太 - 照らす陽が乱反射する水面に魚跳ね飛ばす飛沫燦めく
埼玉県上尾南高等学校 2年 野口周悟
小学生佳作(10首)
- 生まれたて小さな手足動かしてにっこり笑う僕の弟
塩尻東小学校 6年 萩原龍太郎 - ふうりんが風にふかれてゆれているわたしの体もしぜんにゆれる
桔梗小学校 5年 矢ヶ崎菜摘 - いい天気クジラみたいな雲があるそのうちなににかわるだろうか
桔梗小学校 5年 宇田川剛 - やりがたけ夕日が当たると色づくよ赤いけんさき天を突いてる
桔梗小学校 6年 藤岡郁太 - 山の上空気がすんでておいしいな星が近くて手がとどきそう
広丘小学校 5年 赤堀愛理 - 夏の風日本海からやってきた潮のにおいが海の手紙だ
中野市平野小学校 6年 伊藤志乃 - お母さんたんじょう日にすきだったトマトとお花あげておきます
千曲市八幡小学校 5年 西沢有紀 - てんさんはせみがなくころくぬぎいろおちばふる時空にとんでる
安曇野市穂高北小学校 4年 小林瑞季 - あきのそらとんぼがとぶよたんぼみちぼくもとびたいかぜをはこんで
東筑摩郡朝日小学校 5年 塩原勇輝 - 空間がゆっくりずれてくるような一日もあり初夏の雲
木曽郡日義小学校 6年 古田美咲
中学生佳作(10首)
- あじさいの葉の上歩くかたつむり今このときをゆっくり生きる
塩尻中学校 1年 三枝加奈 - つかれててぶっきらぼうにこたえてもきみは優しく接してくれた
丘中学校 1年 松本悠里 - ありがとうたった一言言えなくて母さんの肩たたく母の日
丘中学校 3年 間ケ部拓也 - 泣いてないゴミが入っただけと言う耳まで赤い君はウソつき
塩尻西部中学校 1年 清水涼華 - 風が吹くゆらゆらゆれる風鈴は夏のたよりを読みあげている
塩尻西部中学校 2年 小林由輝 - 霧雨の中にぽっかり浮かんでる前を歩く君の赤い傘
長野市大岡中学校 2年 石井 響 - 水面に浮かぶ落ち葉の色にまだみどりののこる秋のはじまり
長野市北部中学校 2年 中村聖祥 - 君の目はあの空のように澄んでいる僕はその中に入れるだろうか
須坂市常盤中学校 2年 小林風哉 - ついマネをしたくなるほどりっぱです先ぱいたちの短歌を読んで
愛知県安城市安城西中学校 1年 佐藤 明 - 夏休みまどをあけたら熱風が僕の体にまきついてくる
愛知県安城市安城西中学校 3年 佐原功紘
高校生佳作(10首)
- いざよいの明るくひかるつきあかり周囲の景色を不思議にさせる
塩尻志学館高等学校 2年 櫻井龍正 - 柔道の道着を干した庭先にバラ一輪のまぶしく光る
武蔵工業大学第二高等学校 2年 小林 豊 - 君と見た夏の海辺の夕焼けはとても綺麗なムラサキだった
田川高等学校 3年 古林ゆきこ - 真夜中に目覚めて気付く静寂の部屋に漂う本当の自分
中野立志館高等学校(定時制) 1年 小野 誠 - 死にたいと口にした瞬間(とき)世界ではまだ生きたいと祈ってる人
木曽青峰高等学校 1年 奥原眞穂 - ふと思う今亡き祖父のバイクの音(ね)毎朝六時の目覚まし時計
辰野高等学校 1年 倉田佳奈 - 雪が降りいつもと違う白い朝大きく響く「おはよう」の声
辰野高等学校 1年 後藤沙知 - 来年も一緒に見ようと言ったのに今年は一人ツリーを見上げる
辰野高等学校 2年 丸山修平 - 雨が降り心の中に霧が出て自分探しの孤独な旅路
青森県八戸水産高等学校 3年 笹山数馬 - 夜明け前ふと目が覚めて窓を見る見慣れぬ空が僕を見ている
千葉県市川東高等学校 3年 新城俊輝
小学生入選(32首)
- 平出で火起こし体験太古の火私がつけたけむりが上がる
塩尻東小学校 6年 渡部しのぶ - 青い空空の向こうは天国だおばあちゃんはどこにいるかな
塩尻西小学校 5年 春日杏奈 - けしゴムの使い古したちびあたまやさしくなでて今日もがんばる
塩尻西小学校 6年 田中麻鈴 - ハードルを一つ二つととびこえて風といっしょに走っていくよ
塩尻西小学校 6年 棚橋新菜 - ピアノってなんだかまるで黒い歯と白い歯だして歌っているよ
桔梗小学校 5年 新原涼夏 - 東京で大きな声でさけんだよ人人人はただ歩いてく
桔梗小学校 5年 氷川侑哉 - 見上げればまどの外には山が立つ青空の下どんといばって
桔梗小学校 6年 加藤 潤 - すこしずつつぼみをひろげさいた花ひらひらおちる赤ちゃんわらう
広丘小学校 2年 永田夏鈴 - パンジーとチューリップがねほのぼのとお話してるゆらゆらゆれて
広丘小学校 3年 赤羽理紗子 - もこもこと入道雲のクッションではねてころんで遊んでみたい
広丘小学校 3年 岡本倫佳 - すいそうがくレザンホールにひびかせたきれいなおんぷとんでいったよ
広丘小学校 4年 渡邉健瑠 - 目をつぶり耳をすませば波の音歌声のように聞こえてきたよ
広丘小学校 5年 鈴木亜衣夢 - 母さんが「お帰り」と言ったそれだけでやっぱり家が一番なんだ
広丘小学校 6年 田邊侑大 - 赤じゅうたん歩く私はお姫様国会議事堂お城のようだ
広丘小学校 6年 湯本あゆみ - 夏の夜すずしい風が入りこむこんなことでもしあわせかんじる
吉田小学校 6年 加藤 諒 - お母さんごはんを作る名人だのこり物でもおいしくなるよ
片丘小学校 5年 内田圭祐 - 田植えだよぼくははじめてかあさんと一緒にやったねしりもちついた
片丘小学校 5年 阪口航平 - バスの中大きな月とおにごっこどこまでにげても追いかけてくる
長野市山王小学校 6年 黒田千聖 - 空にまうきれいな鳥を長くみて心やすらぐとてもいい日だ
長野市柳原小学校 6年 宮澤和裕 - 太陽の光を浴びたオレンジをぱくりと食べて元気百倍!
千曲市八幡小学校 5年 原田瑞紀 - せみの声ミンミンミンミン声出してせみから夏のお手紙みたい
安曇野市豊科南小学校 6年 守屋亨香 - 赤とんぼ空にたくさん飛んでいる夕ぐれの空一番似合う
安曇野市豊科南小学校6年 新谷 彩 - ヤママユガなにをかんじてとんでいるなにをかんじてはばたいている
安曇野市穂高北小学校 4年 千國駿輔 - 温暖化地球の悲鳴聞こえるよぼくにもなにかできるだろうか
松本市安曇小学校 6年 高田 響 - あせながしこころひとつにあわせればくみたいそうがぴしっときまる
東筑摩郡朝日小学校 5年 清澤将希 - お土産を買い終ったら考えるわたす相手の喜ぶ顔を
伊那市伊那東小学校 6年 城鳥友里 - 五日後の沖縄行きに弟は飛びはねているわたしの心も
東京都世田谷区砧南小学校 5年 森媛夢香 - 湯の中で歌うと声もぬれるのか自分の声にいい気持ちになる
新潟県糸魚川市糸魚川東小学校 6年 渡辺結晶 - なぜかしら社会のときだけ眠くなる先生の眼がキラリとにらむ
新潟県糸魚川市糸魚川東小学校 6年 渡邊梨愛 - 春日山上杉謙信の城の跡くびき平野のひろがり見下ろす
新潟県糸魚川市糸魚川東小学校 6年 高瀬吉貴 - 蝉が鳴き太陽かんかん照る空に大きな白雲ぼーっとおよぐ
新潟県糸魚川市糸魚川東小学校 6年 佐藤広彩 - 先生の子供時代の話聞くわっと笑わせちょっとはにかむ
新潟県糸魚川市糸魚川東小学校 6年 高松夏央
中学生入選(48首)
- 文字の列たどればそこは本の中今日はどこまで旅をしようか
塩尻中学校 2年 米窪麻央 - 残されたつめと髪の毛それだけの生きた証をここに残して
塩尻中学校 3年 菅沼優里 - 記念館心に残った展示品八時十五分でとまった時計
塩尻中学校 3年 川窪結花 - 赤ちゃんの元気なうぶ声聞こえると思わず笑顔がこぼれてしまう
塩尻中学校 3年 林田明子 - 青空に飛行機一機飛んでいてまるでお絵かきしてるみたいだ
丘中学校 1年 穂苅友理奈 - 大空に青い絵の具がひろがってぼくの心も青くなってく
丘中学校 1年 小林祐雅 - コンタクトうまくはいったひとあんしんまわりをみると新世界だな
丘中学校 1年 中川翔太 - 小河のねきれいな音がたまらない傘をつぼめて静かに聞いた
丘中学校 1年 齋藤 輝 - 着てみたいあの人の着たユニフォーム同じにおいの汗をかきたい
丘中学校 1年 中原浩平 - つらいとき空を見上げてふと思う私の悩みなんてちっぽけなんだ
丘中学校 2年 川浦はるな - 手をのばしあともう少しシャトルまで絶対とどくと息とめて打つ
丘中学校 3年 三澤由貴 - 夕焼けに染まりはじめるこの空がなにかかなしい気持ちにさせる
丘中学校 3年 三村亮太 - 「大丈夫?」肩に置かれた友の手はモヤモヤ吸いとる魔法の手だね
丘中学校 3年 大村梓月 - フルートと雨の音とが重なって自然と私の水無月コンサート
丘中学校 3年 小坂知世 - にわとりが親子そろってお散歩に子どもがあとからトコトコついてく
広陵中学校 1年 永井未希 - 教室の窓からのぞく夏の空風がノートのページをめくる
広陵中学校 1年 羽毛田奈菜 - 息つぎをするたびいつも見えるのはヒゲの生えてる先生の顔
広陵中学校 1年 吉江竜矢 - 梅雨過ぎて青葉のすきまこもれびが見えたら夏をそっと感じる
広陵中学校 2年 柴麻也奈 - 「さあ、行こう」いきおいつけてペダルこぐ風香るときぼくは鳥になる
広陵中学校 2年 猪熊千紘 - 夏の午後カーテンゆれて目が覚めるグラスの氷静かにとけた
広陵中学校 3年 青木 誠 - 紙くずとけしかすだらけの机の上夕日にすける未完成の絵
広陵中学校 3年 山口知夏 - プールには大きな空が映ってる時間もゆっくり流れているよ
塩尻西部中学校 1年 三村彩乃 - 友達にいつも言われてなおすけどねこ背もきっと私のしるし
塩尻西部中学校 2年 丸山未希 - 台風の風雨の中で巣をつくる頑張れ頑張れ我家のつばめ
塩尻西部中学校 3年 成田圭次 - カミキリ虫ヒゲが長くてかっこいい背中の模様がかがやいている
楢川中学校 1年 古林大智 - 楢川はみどりの中につつまれて電車の音がときどきするよ
楢川中学校 1年 原 歩美 - 目ざましに音楽セットしてるけどいつも起きるの母親の声
両小野中学校 2年 青木友里 - 「ゲームしたい」「マンガ読みたい」「早く寝たい」最近の俺はグチばっかだなぁ
両小野中学校 2年 大島空良 - 春一番暖かい風に目を閉じるまぶたの裏で春を感じる
両小野中学校 3年 権田奈央 - 青空に届きそうな頂で見下ろす町は模型に見えた
長野市北部中学校 2年 山口恵美 - 自転車で下る坂道朝一番僕の心にふきわたる風
上田市菅平中学校 2年 伝田翁玖 - ブランコで足を空へと蹴りあげる青空の下私は一人
松本市安曇中学校 3年 加藤ゆかり - あいさつはしてもうけても気持ちいい笑顔をつくる魔法の言葉
信州大学教育学部附属松本中学校 1年 牛丸健太郎 - 助走つけしっかりふみ込みだれよりも空高く跳びとりたい一位
東筑摩郡波田中学校 1年 太田真衣 - 負け試合がんばったねといわれるとくやしなみだも笑顔にかわる
駒ヶ根市赤穂中学校 1年 大沼利佳 - ふと見れば赤く染まった太陽にきみを重ねる夏の夕暮れ
駒ヶ根市赤穂中学校 2年 鈴木優香 - 降り注ぐ冷たき雨のはじめには仄かに匂う大地のかおり
駒ヶ根市赤穂中学校 3年 西野智紀 - 目覚ましにたたき起こされ朝の五時窓の外にはまどろむ水面(みなも)
駒ヶ根市赤穂中学校 3年 市岡一恵 - 帰り道ピシャリピシャリと音をたて梅雨を楽しむ小学生かな
駒ヶ根市赤穂中学校 3年 清水累衣 - 春風が教室の中に入りきてあなたの髪がかすかにゆれる
千葉県印西市船穂中学校 2年 吉川歌穂 - 一瞬で壊れてしまった柏崎生活すべてが変わってしまった
新潟県柏崎市東中学校 3年 小黒愛美 - 「頑張れ」とはげます声に「だいじょうぶ」答える顔はひきつっていた
新潟県柏崎市東中学校 3年 金子 拓 - 初めて聞いた先輩たちの生演奏ドンと心に響くものがある
愛知県安城市安城西中学校 1年 村井麻希 - サイダーのあわがシュワッとはじけてる私もいつかはじけてみたい
愛知県安城市安城西中学校 1年 鈴木優里 - 新品の朝日の漏れるカーテンをザッと開けたら今日のはじまり
愛知県安城市安城西中学校 2年 神谷日那子 - バーベキューやけるにおいが食欲をそそって皆のはしがぶつかる
愛知県安城市安城西中学校 2年 中野雄貴 - もういいかい?もういいよと聞こえるのにまだ見つからない私の夢
愛知県安城市安城西中学校 2年 神谷実里 - カンガルー赤ちゃんひょっこり顔を出し今が最高シャッターチャンス
田原市伊良湖岬中学校 1年 高瀬有紀奈
高校生入選(28首)
- 川の中小さな命を産むために鮭の命が削られていく
塩尻志学館高等学校 2年 伊藤拓哉 - 電話じゃなくメールでもなく会いたいと思う私はわがままですか
塩尻志学館高等学校 2年 江畑香菜子 - 進学か就職するか悩む時期心が揺れる十七歳よ
武蔵工業大学第二高等学校 2年 月舘晃吉 - 行き来する球のごとくに僕の恋テニスコートに心がはずむ
武蔵工業大学第二高等学校 2年 栩平晃希 - 蒸し暑いグランドの中サイレンがぼくらの夏に終わりを告げた
田川高等学校 3年 平賀雅彦 - ゆっくりと空に描かれた楽譜はね風につつまれすずめが歌う
穂高商業高等学校 1年 内田あゆみ - 表面を取り繕ろえばそのたびに自分の中の何かが消える
穂高商業高等学校 1年 新井梨沙 - 笑うだけたったそれだけなんだけど一人が笑うとみんなが笑った
穂高商業高等学校 2年 大倉千春 - 見つめてたあなたは気付いて手を振ったテレパシーかと微笑む私
穂高商業高等学校 2年 丸山紗代 - 右足で放ったシュートは枠の外これで終わった最後の大会
穂高商業高等学校 3年 高橋秀平 - 歩くのが好きだと言った君だから共に歩いた長い散歩道
木曽山林高等学校 2年 今井 梓 - ヘッドホン耳にあてれば流れだすあなたの声はソーダ水のよう
木曽青峰高等学校 1年 柴野朋子 - 紫陽花の華に姿を思い出す傘を片手に門に立つ祖父
木曽青峰高等学校 1年 栗屋由美絵 - 校庭をひたすら走った真夏の日あの日の風は青いアサガオ
木曽青峰高等学校 1年 大橋美奈 - 老人がぽつりぽつりと稲を刈る赤トンボとぶ青空の下
木曽青峰高等学校 1年 田中啓友 - 中学校の友達を見た久々に少し変った?お互いに聞く
辰野高等学校 1年 坪木沙季 - 友達と楽しく過ごせば過ごすほど不安になってく自分の進路
辰野高等学校 2年 有賀麻未 - 五十分すごい長く感じるのにあっという間に一年終わる
辰野高等学校 2年 平澤 萌 - 制服が似合わぬオレも来年はやっと作業着大人の一歩
辰野高等学校 3年 小口浩明 - 八畳間まだカラッポな白い部屋今からここが私の住みか
辰野高等学校 3年 山本日奈子 - 「あしたまた」笑顔で君に言ったけどもう会えないと知っていた僕
辰野高等学校 3年 北原浩二 - 気づいたよあなたがついた優しい嘘叶わないのに心がゆらぐ
辰野高等学校 3年 保科 麗 - 三十一文字に入りきらない青春の過ぎ去る時間すり減る心
埼玉県上尾南高等学校 2年 大久保裕也 - 春風は皆が元気で平等だった子供の頃と同じ匂いだ
埼玉県上尾南高等学校 2年 長島麻莉 - 花火の音に鼓動重ねてあなた見るスターマインの開く一瞬
埼玉県上尾南高等学校 2年 藤井 彩 - 何回も躓き転び立ち上がるそのたびきっと強くなってる
千葉県市川東高等学校 3年 高津 元 - 食卓を囲む家族の影揺れるもうもうと立つ湯気の向こうに
千葉県市川東高等学校 3年 芳賀麻美 - ロッカーを開いて閉じてまた開く何もないのはわかってるけど
静岡県桐陽高等学校 3年 星野 梓
※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。