» 第22回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)

第22回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)

平成20年11月29日に開催しました
第22回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入賞作品を発表します!!

最優秀賞

  • 腕時計したままついた日焼け跡夏から僕への伝言みたい
    武蔵工業大学第二高等学校 三年 河野隆雄

優秀賞(3首)

  • ヘチマさん三階までもぐんぐんのびてアリの行列いっしょに来てる
    長野市裾花小学校 四年 小林知寛
  • ぐちゃぐちゃのコップに感じた恐ろしさこれほど熱い原爆の熱
    塩尻中学校 三年 小坂寿郎
  • うれしいと言ったあなたの横顔は見たことのない青空でした
    千葉県市川東高等学校 三年 五十嵐史子

小学生佳作(10首)

  • ドラえもんなんでも出せるロボットだドコデモドアを出してください
    東京都世田谷区砧南小学校 四年 川田明日輝
  • ゆうぞらにうかんでいるよ母の顔すうっときえてくなみだとまらず
    飯山市常盤小学校 六年 兼子優花
  • まんどたき家族みんなで火を見れば先祖をむかえ温かくなる
    伊那市長谷小学校 六年 中山克哉
  • ど真ん中球をとらえてホームラン打った夢見た試合前日
    洗馬小学校 六年 青柳佑輔
  • 見つけたぞついに見つけたカブトムシぴかぴかしててつやつやしてる
    塩尻西小学校 六年 二木稜介
  • 思い出は心の中の映画館いつでも見たい修学旅行
    塩尻東小学校 六年 熊谷光希
  • 夏祭りとうもろこしやじゃがいもをみんなで売った初体験だ
    吉田小学校 六年 小澤佳代
  • まっすぐに青空めざしかたをくむ歯をくいしばる笛のなるまで
    松本市開智小学校 五年 山田あんな
  • ミンミンとセミの合唱なりひびくここが終わればそこが始まる
    広丘小学校 四年 保科咲月
  • 声あげて命が一つふえたんだかわいい弟元気に生まれて
    広丘小学校 四年 竹内 悠

中学生佳作(10首)

  • はんじゅくのたまごみたいな夕日だな友とさよなら自転車をこぐ
    塩尻中学校 一年 山岡 希瑠
  • 自転車でお天気がいいその時についついベルを鳴らしてしまう
    塩尻中学校 二年 北山 真理子
  • 大好きなあまくてスッパイ赤い実は祖父が作ったあのラズベリー
    塩尻中学校 二年 小口 由佳
  • 進路希望やりたいことがみつからないこれからの道淡いモザイク
    丘中学校 二年 上條未来
  • 朝日差す西のかなたに見えるものそれはきれいな北信五岳
    長野市若穂中学校 一年 小林美樹
  • 夕ぐれの日差しさしこむ家の中いつもとちがう我が家を知る
    駒ヶ根市赤穂中学校 三年 西沢早織
  • 太陽は季節を知らせる郵便屋今年もきたぞ夏の手紙が
    広陵中学校 一年 松澤志帆
  • 生きようと苦しい治療にたえつづけ祖父今ここに力つきたり
    神奈川県横浜市桐蔭学園中等教育学校 二年 苗村佑太
  • 黒板に白いチョークで書いていく未知の数式心おどれり
    上田市第一中学校 二年 宮崎泉気
  • 穂の香りもうすぐ稲刈り始まるよすみきった風近づいてきた
    信州大学教育学部附属松本中学校 一年 小池数馬

高校生佳作(10首)

  • 看護師になると決めたその日から鏡に写る白衣の私
    千葉県我孫子高等学校 二年 鈴木夏海
  • リンゴあめ二つにぎって走り出す石段で待つ君のもとまで
    武蔵工業大学第二高等学校 二年 高尾 拓史
  • すき・きらい桜の花が散っていく花うらないをしているように
    田川高等学校 三年 山田 美栄子
  • この気持ち面と向かって伝えたい汚れていたよ母のエプロン
    塩尻志学館高等学校 二年 金子倭久
  • 雨あがりたまった水をのぞきこむつかれた顔がぼやけてうつる
    岡谷南高等学校 二年 小塩 紗生
  • またきみのやさしい声を聞きたくてじっと見つめる着信履歴
    木曽山林高等学校 三年 今井 梓
  • 熱の午後ゆるんだ思考射るようにチリンと正す風鈴の音
    千葉県市川東高等学校 三年 菅生 夕貴
  • 友達と笑って過ごす帰り道ゆっくり歩いて遠回りする
    穂高商業高等学校 一年 児玉 葉月
  • 「頑張って」それしか言えない私には君の姿は眩しく見えた
    穂高商業高等学校 二年 下條 美里
  • トラックに肥料をどっさり積み込んで配達してから校門くぐる
    茨城県下館第一高等学校 二年 香取英明

小学生入選(18首)

  • たのしいな休み時間はともだちとスキーでくだる中庭の坂
    飯山市常盤小学校 六年 篠原祥治
  • 造へい局みんなくぎづけじーっとみる光ってるおかねみんなもみてる
    桔梗小学校 六年 今井智貴
  • とちの木は広丘小のしょうちょうだきせつかぎらずみんなを見てる
    広丘小学校 五年 河野勇真
  • 田んぼにね初めて入ったかんしょくはヌメヌメしてたし足もぬけない
    広丘小学校 五年 降旗靖幸
  • 三年間お世話になった自転車にありがとうといい倉庫に送る
    広丘小学校 六年 大澤花南
  • 宿題をあとまわししていまくやむあのときやればらくだったのにな
    塩尻西小学校 五年 野田和音
  • 弟がタタタタタタとハイハイでげんかんに来て私見送る
    塩尻西小学校 五年 玉井紅音
  • キッチンの方からぷぅんといいにおい母さん今日の夕飯カレー
    塩尻西小学校 六年 宮野里緒
  • クルージングふねをとばしてとび魚がひょーんととんで大きくはねた
    塩尻東小学校 五年 山本雄大
  • 夕焼けは雲までそめるペンキ屋さんどんなものでもぬってくれるの
    松本市中山小学校 六年 山崎生希
  • おひさまの色をそのまま染めつけたあま夏みかんすてきなかおり
    千曲市八幡小学校 六年 関 彩未
  • 旅行中四方に山なくさびしいなやっぱり私は長野県民
    長野市裾花小学校 五年 新井はすみ
  • かぞくにね赤ちゃんきたようれしいな名前はむつみかわいいいもうと
    広丘小学校 二年 かい みのり
  • すず虫はオペラみたいだじょうずだなきれいな音をふるえてうたう
    広丘小学校 二年 くろさわ れな
  • ひらおよぎはじめて足をつかないでおよぎつづけてゴールまでいく
    広丘小学校 二年 三村隼輝
  • よいことをたくさんすると花がさく心の中でフワッとひらく
    広丘小学校 三年 さとう文音
  • 新ぴんのたんざくかけをもらったよいろいろなたんかつくりたいなあ
    広丘小学校 三年 村い じゅんや
  • 目をとじてさくらの声を聞いたんださやさやさやとおしゃべりしてた
    広丘小学校 四年 野口流夏

中学生入選(32首)

  • 聞こえたよ家の庭から蝉の声我が家の夏はここから始まる
    愛知県安城市東山中学校 三年 野見山 透
  • あなたがねゴールをきめるこの瞬間私の胸がドキドキときめく
    木曽郡開田中学校 二年 岡崎 れいら
  • せみの声まっかな太陽青い海夏休みまでカウントダウン
    千曲市埴生中学校 二年 牛澤 麻耶
  • おにやんま気付かず背中についている先生がまるで天使になった
    千曲市埴生中学校 二年 小林千紘
  • 練習をつみかさねてきた先ぱいのサックスの音遠くへ響く
    塩尻中学校 一年 鈴木 さやか
  • ごはんよと母が呼んでる台所とどくニオイで夕飯あてる
    塩尻中学校 一年 関澤 夏南
  • 雨が降り原爆の碑がぬれているどこかで聞こえる被爆者の声
    塩尻中学校 三年 中嶋 芙美
  • 「おこしやす」のことばが今も残ってる京都にきたって感じがしたな
    塩尻中学校 三年 田中 杏奈
  • サンタさん母さんとばれあせってる見ぬふりをしておやすみなさい
    丘中学校 一年 小松 祐太
  • 図書館はいろんな世界つれていくたくさんの本乗り物にして
    丘中学校 二年 奥原 歌穂
  • 「無理」なんて否定するように言わないで希望もあるし可能性もある
    丘中学校 三年 手塚菜月
  • 母の日にありがとうとは言えなくていつもよりたくさん話してみたり
    丘中学校 三年 横山 華
  • 車の音踏み切りの音雑音に混じるやさしい風鈴の音
    丘中学校 三年 李 華雨
  • きん張しとても静かな演奏前この瞬間がなんとなく好き
    丘中学校 三年 中原 三桜里
  • 父さんの肩の上から見た景色覚えているよ初めての海
    兵庫県姫路市城山中学校 三年 西 春佳
  • エコバックさし出すぼくに店員さんにっこり笑う省エネライフ
    駒ヶ根市赤穂中学校 一年 中島 長安
  • はっきりと今も私は憶えてるあの時あなたがくれた言葉を
    駒ヶ根市赤穂中学校 二年 坂井 桃子
  • ピカピカのランドセルしょった一年生夢にきらめけ明日にときめけ
    千曲市埴生中学校 三年 竹内 夢乃
  • 窓からのここちよい風あびながらチョークの音がカツカツひびく
    広陵中学校 一年 竹下 典那
  • 赤い字のずらりと並ぶあの紙を灰色の空へ投げ捨てたくなる
    広陵中学校 二年 岡 優祐
  • 負けたくないその一心で守りきる仲間がくれた先制点を
    広陵中学校 二年 上沢 洸太
  • 五時間目暑い空気のその中でカクンと落ちるあたまと鉛筆
    広陵中学校 三年 清沢祥子
  • 帰りたい家にいるのにそう思う一体どこに行くというのか
    広陵中学校 三年 網谷愛美
  • ただ広い雲ひとつない空を見て考えてみる自分の明日を
    広陵中学校 三年 高砂大和
  • 部活動行きも帰りも楽しみは風を追いこす緑の坂道
    塩尻西部中学校 一年 中崎あずさ
  • 白い雲あの大空に飛んでいる自由な雲は空の旅人
    塩尻西部中学校 三年 山崎康平
  • 年を経て会ふ友の顔大人びて目を合はせずに西瓜食ひたり
    神奈川県横浜市慶應義塾普通部 三年 高林浩平
  • 花びらがひとつふたつと落ちるとき心の中に積もるさびしさ
    神奈川県横浜市桐蔭学園中等教育学校 二年 繁田健嗣
  • 先生の近づく音をききながら隠れて読んだ恋愛小説
    松本市鉢盛中学校 二年 高山智世
  • 遠花火岬の海に消えにけり一つの音を闇に残して
    愛知県安城市安城西中学校 三年 森田有紀
  • 風がやみ草木が揺れを止めるとき池に映りし金の鳳凰
    上田市第四中学校 三年 竹内洋太
  • こんにちは校舎にひびくその声は笑顔をくれる魔法の言葉
    長野市北部中学校 二年 平野 朱里

高校生入選(12首)

  • 「ごめんね」と素直に言えず長期戦一つの勇気でほら仲直り
    東京都田柄高等学校 三年 内田 絵美
  • また来るねひそかな約束胸に抱き背中にきらめく大観覧車
    千葉県我孫子高等学校 二年 矢幡 智子
  • あの人が好きだと海には叫べるがその人前には叫べぬ三文字
    千葉県我孫子高等学校 二年 渡邉 夏子
  • かざぐるま夏のお祭り行くたびに君との思い出まわり始める
    武蔵工業大学第二高等学校 一年 村上恵里
  • 緑の葉虫に食べられあいた穴小さな窓から大きな夕焼け
    武蔵工業大学第二高等学校 一年 村田和美
  • 一度だけ二人で歩いた帰り道もう一度君のとなりにいたい
    田川高等学校 三年 上條 珠実
  • たぷたぷとたくさんの水がゆれる中今の私はプールの魚
    木曽青峰高等学校(新開) 二年 水上なつき
  • 思い出を詰め込みすぎたアルバムを見返す頃には私も大人
    千葉県市川東高等学校 三年 橋本 聡美
  • 青色の広い海原波軽くビーチボールが運ばれてゆく
    穂高商業高等学校 一年 島原 春
  • 暇つぶしノートに書いた赤トンボもうすぐ君の季節が来るよ
    穂高商業高等学校 三年 荒井良介
  • 夕立の激しい雨が過ぎ去ってひぐらしの声に山澄み渡る
    埼玉県上尾南高等学校 一年 黒川あゆみ
  • 春休み桜散る中切なくてお花見行く人この指とまれ
    埼玉県上尾南高等学校 一年 木村優香

※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。