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第23回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)

平成21年11月28日に開催しました
第23回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入選作品を発表します!!

最優秀賞

  • 祖母からのハワイみやげのTシャツはぼくの背中でやしの木ゆれる
    東京都世田谷区東京都市大学付属中学校 一年 水谷 雄真

優秀賞(3首)

  • 足もとがまだゆらゆらとゆれている波の流れをおぼえているよ
    広丘小学校 四年 井内 隆義
  • 秋晴れの空にとびかうトンボ達今年も来たぞ秋の郵便
    広陵中学校 二年 山田 拓登
  • 自転車を鼻歌まじりこぐ君はきっと知らない後ろの鼓動
    穂高商業高等学校 二年 今井 香澄

小学生佳作(10首)

  • 魚つりなかなかつれずじっとまつ最後につれたミミボチ一ぴき
    両小野小学校 五年 小野 雅史
  • ドンドンと太鼓の音に重なる声体育館は大きな楽器
    広丘小学校 六年 高木 知香
  • 回ってる首ふっているセンプウキぼくもつられていっしょに回る
    塩尻東小学校 六年 黒田 果奈
  • 梅雨が明け晴れわたる空気持ち良く入道雲と手をつなぎたい
    上伊那郡南部小学校 六年 玉城みのり
  • かまきりが大きなかまでてきをきるくさむらにいるにん者みたいだ
    上伊那郡飯島小学校 三年 小林 由暉
  • アルプスの燃えてるようなオレンジがもうすぐ冬だと教えてくれる
    長野市裾花小学校 六年 松本江里子
  • 夜になりこおろぎたちのコンサート月のライトで歌が始まる
    長野市裾花小学校 六年 原 駿太郎
  • とちの花ぶどうみたいにぶらさがりみんなゆらゆらブランコしてる
    広丘小学校 三年 山本 かな
  • まんかいのさくらちらちらちりはじめまるで木の下さくら雨だよ
    広丘小学校 四年 青柳 真珠
  • 朝ねぼうはやくはやくと風がふく学校おくれるうしろからおせ
    木曽楢川小学校 六年 原 修哉

中学生佳作(10首)

  • 松代の暗く静かな山の下大本営あと冷えた岩壁
    塩尻西部中学校 二年 中崎あずさ
  • 千羽鶴平和の思い折りこんで未来へ届け僕達の声
    塩尻西部中学校 二年 南原 遼
  • 親の声いつもより大きいテスト前いろんな物がぼくの敵です
    丘中学校 一年 矢澤 寛知
  • おもちゃ屋で目を輝かせる子どもたち思い出すなぁ昔の自分
    丘中学校 一年 柳瀬タイザ
  • 真っ暗で何も見えずにふりあげて割れたスイカに歓声上がる
    丘中学校 二年 吉江 朱音
  • 七夕の日の給食はキラキラの星が入ったフルーツポンチ
    両小野中学校 一年 小澤 美緒
  • 好きな人いつも静かにみてるだけ仲良くなりたい桜が咲いた
    両小野中学校 二年 西村 友里
  • 蒸す部室冷たい楽器あつい声ここに集合吹奏楽部
    松本市開成中学校 二年 鳥羽 綾乃
  • 遠足で早めに起きて見送った普段は見ない父の背中を
    千葉県市川市和洋国府台女子中学校 二年 中村 萌恵
  • ガラス窓見えない小鳥ぶつかった私は相手の心見えない
    大町市立八坂中学校 二年 竹村 愛

高校生佳作(10首)

  • 暗闇に上がる花火の音だけを予備校できく高三の夏
    千葉県我孫子高等学校 三年 御園 祐里
  • 引退の最後の試合のその直前もらったお守り強く握った
    千葉県我孫子高等学校 三年 岡田 祐樹
  • 水無月のリバーシブルの色づかい空の灰色あじさいの青
    千葉県我孫子高等学校 三年 丸島あずさ
  • 蝉時雨拍手の音にはっとする少し忘れた選手宣誓
    愛知県岡崎盲学校 三年 櫻井 明
  • あの頃は君の背中を追いかけた今では二人並んで帰る
    東京都市大学塩尻高等学校 一年 成田 幸子
  • 夏祭り人が多いと言い訳し伝わってくる君の体温
    東京都市大学塩尻高等学校 二年 胡桃 まこ
  • 満ち欠ける月の形とどこか似て日々移りゆく私の気持ち
    埼玉県久喜北陽高等学校 一年 鳥居 美月
  • おじいちゃん私の名前忘れても昔話をまた聞かせてね
    埼玉県久喜北陽高等学校 三年 大熊つかさ
  • 道路わきしゃんと立ってるひまわりにつられて私も背筋をのばす
    香川県丸亀高等学校 二年 石丸 真衣
  • 寂しいと言えないたびに公園のカンナがひとりで咲いてゆく秋
    茨城県下館第一高等学校 二年 島田 瞳

小学生入選(20首)

  • 風がふき葉がこすれあいさわさわと夏がくるよと知らせてくれる
    松本市安曇小学校 六年 川上 あや
  • みんなの声体育館に残ってる音楽会が終わってもずっと
    東御市田中小学校 六年 高岡 陽菜
  • たんぽぽのきいろいじゅうたんうちのにわ今日はわたげの白いあらしだ
    両小野小学校 六年 金井 宙斗
  • 今は雨今の気持ちもまだ雨だこのときキラリお日様が出る
    塩尻西小学校 五年 吉江 竜輝
  • 風がすー外は夏だよ風がすー風がすーすー追いこしていく
    塩尻西小学校 五年 奥田 愛海
  • 夏の風カサカサザワザワ聞こえたよ収穫間近のモロコシゆれる
    塩尻東小学校 五年 中村 紗彩
  • だっぴしてぼくのザリガニふにゃふにゃだからをぬいだらかがやく体
    塩尻東小学校 六年 川上 玲哉
  • 雨の日にかさをくるくるランランラン晴れたらきっともっと楽しい
    桔梗小学校 五年 森 千紘
  • 雨ふってうっすらうかぶ山のかげぼんやり見てる教室の窓
    桔梗小学校 六年 藤田 章伍
  • すきとおる青にそまった朝の空木々の葉っぱもすけて見えてる
    片丘小学校 六年 湯本 茜
  • よこはまの高いビルから見た景色ダイヤのようでわすれられない
    北佐久郡立科小学校 六年 永原 芽依
  • 家の中どこにいたって聞こえてる暑さも消えてく風鈴の音
    東御市田中小学校 六年 倉島 紘和
  • 大プールおぼれそうだなこわそうだ足はつくけど口まで水が
    松本市清水小学校 三年 荒井たかや
  • そうじ中アゲハちょうがねとんできたはばたく羽がきらきらしてた
    松本市清水小学校 三年 坪井ももか
  • たらい船なかなか前に進まないくるくるくるる回っているよ
    長野市裾花小学校 六年 荒井 優奈
  • 紅葉が赤や黄色にそまってくお山の服もオシャレに変身
    長野市裾花小学校 六年 有澤日向子
  • 特急が広丘駅を通過する風といっしょにぼうしが飛んだ
    吉田小学校 五年 松田 澪
  • とちの木は広丘小のでんとうだいちばんでかいほかの木よりも
    広丘小学校 三年 宮入 太優
  • ぐん手してじゃがいもばたけほったんだいもがゴロゴロわたしクタクタ
    広丘小学校 三年 御子柴もえ
  • おもしろいふしぎな声がなりひびくヤギのことばはまほうのように
    広丘小学校 四年 塩原里佳子

中学生入選(35首)

  • 無言館伝わってくるメッセージまた戦争をおこさぬように
    塩尻西部中学校 二年 上條 誠也
  • 大本営洞窟の闇何か見える耳をすませば何か聞こえる
    塩尻西部中学校 二年 小林 雅人
  • 雲もない透きとおった空きれいだな嘘をつかない八月の空
    塩尻西部中学校 三年 青柳 佑奈
  • 響いてるざわざわさわさわ海の音おどっているのは波の子たちかな
    丘中学校 一年 内田 圭祐
  • 帰り道赤々燃える夕焼けが私のかげをつつんでくれた
    丘中学校 一年 上條 麻美
  • 寝る前に本を読んだら止められないいつしか僕はハリーポッター
    丘中学校 一年 井上 健太
  • 森の中みどりに囲まれ一所太陽みたいなサルビアの花
    丘中学校 一年 赤津 光太
  • 鳥の群れ夕日に向って飛んでいく「また明日ね」と手をふるように
    丘中学校 二年 岡本 岳
  • 話しかけ彼女が少しうつむいた一時だけの幸せな時
    丘中学校 二年 上条 一矢
  • 「いってきます」言い終わらずに飛び出せば「いってらっしゃい」と風が背を押す
    丘中学校 二年 林 直宏
  • 空の蒼雨といっしょに落ちてきてみずたまりの中静かにゆれる
    丘中学校 三年 飯塚 穂波
  • 雨上がりまどから見下ろす校庭の水たまりにも太陽がある
    両小野中学校 三年 木下 直樹
  • テスト中分からず焦りペン回す回したところで何も変わらず
    広陵中学校 一年 百瀬 弦
  • しっかりと糸をにぎった妹の上下にゆれる赤い風船
    広陵中学校 一年 伊藤富佐子
  • あと一手仕掛けていれば勝てたのにけっこう将棋は人生に似てる
    広陵中学校 二年 伊原 雅
  • 図書館のこのしずけさがお気に入り時がゆっくりすぎてゆくから
    下伊那郡大鹿中学校 二年 後藤 優香
  • 鳥になど食わせるもんかとおせんぼ両手ひろげて田んぼのかかし
    松本市開成中学校 二年 山田奈々美
  • 遠い目で彼方を見つめる大仏よ今の時代はどう映るのか
    千葉県市川市和洋国府台女子中学校 三年 大戸有里紗
  • 東慶寺木々を吹く風受けながら古井戸からんと鳴って振り向く
    千葉県市川市和洋国府台女子中学校 三年 家田実可子
  • 伝えたい母の日だから伝えたい「ありがとう」って素直に言おう
    岡谷市岡谷北部中学校 二年 吉田 綾香
  • 上高地河童橋から見た景色山からハイジが走ってきそうだ
    塩尻中学校 一年 青柳菜里子
  • 十二時の廊下に響く足音でみんなの笑い寝息にかわる
    塩尻中学校 二年 山田 健斗
  • 「ありがとう」ドキドキしながら伝えたら涙こらえる母親がいた
    塩尻中学校 三年 増澤真菜実
  • 夏の夜にでっかく光る花火より静かに光るホタルに会いたい
    塩尻中学校 三年 三枝 加奈
  • 弟がすやすや眠る昼下がりあぁ昨日はキャンプだったね
    大町市立八坂中学校 二年 中村 悠稀
  • 陽炎がユラユラ揺れる夏の午後祭囃と競う蜩
    長野市長野日本大学中学校 二年 武田 昌子
  • 舞台裏楽器持つ手が汗ばんでにぎりなおして一歩ふみだす
    長野市北部中学校 二年 小川 紗季
  • 夏の陽に焼かれて光る天竜川水がうずまき光を包む
    東京都世田谷区東京都市大学付属中学校 一年 中嶋 克樹
  • 夕暮れの空を群れ飛ぶ鳥達を目で追いながら帰る農道
    長野市犀陵中学校 二年 山岸 侑司
  • 大仏のどしりとしゃがむ姿見て大きな心持とうと思う
    大町市仁科台中学校 三年 吉澤 佑哉
  • 龍安寺大きな寺の石庭に石で書かれた「心」が見える
    大町市仁科台中学校 三年 遠藤 沙彩
  • 鐘の音にぼくの知らない広島の怒り悲しみあの日を思う
    広島県呉市呉青山中学校 二年 柳本 一輝
  • あじさいの花びら日ごと変化してなりたい色は何色ですか
    南佐久郡佐久中学校 二年 佐塚 玲衣
  • 「これ買って」わめく子供に母さんはどんな魔法をかけてみせるか
    南佐久郡佐久中学校 二年 山口 彩花
  • すずむしが家にやって来てからはみんなゆっくりろうかを歩く
    松本市立会田中学校 一年 倉科 秋実

高校生入選(14首)

  • トラックに「サヨナラ」を言うその日まで走り続ける仲間と共に
    千葉県我孫子高等学校 三年 三木 雄介
  • 帰り道一緒に歩く影法師寂しくないさ君がいるから
    辰野高等学校 三年 池上 友美
  • 同じ服同じ髪型同じ靴背丈とともに遠くなる距離
    辰野高等学校 三年 浦野 由夏
  • 辛い顔いっさい見せぬ家の母次は自分があなたを守る
    東京都市大学塩尻高等学校 二年 小林 勝優
  • 夏の夜線香花火に夢乗せてまるく輪になり語ったあの夜
    東京都市大学塩尻高等学校 三年 高尾 拓史
  • ああできない短歌ができず一週間せっぱつまって野をかけめぐる
    塩尻志学館高等学校 二年 高津ひとみ
  • 指先にぬったキラキラマニキュアは小さなあたしの夏の太陽
    塩尻志学館高等学校 二年 大久保美幸
  • 自転車でさかを登った達成感ここちよい風輝くみどり
    塩尻志学館高等学校 二年 丸山あずさ
  • 東からの光つっ切る始発にはそれぞれの朝が詰め込まれてる
    兵庫県六甲アイランド高等学校 二年 吉津 果美
  • 「届いてる?」校舎の外のあなたまで私の想い音色に乗せて
    埼玉県久喜北陽高等学校 二年 松浦 風香
  • 窓際の猫が見つめるその先に雨の滴ではねる朝顔
    埼玉県久喜北陽高等学校 三年 石川 愛
  • 甘ずっぱいキャンディーみたいなこの気持ち両手いっぱいあなたにあげる
    穂高商業高等学校 一年 高木 弥生
  • 月あかり夜の泉に咲き誇る我を誘う真っ白な蓮
    穂高商業高等学校 三年 望月 真紀
  • 三月のとろけるようなひだまりは微笑む君に似ているのです
    茨城県下館第一高等学校 二年 増渕 絵理

※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。