第24回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)
平成22年11月27日に開催しました
第24回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入賞作品を発表します!!
最優秀賞
- 手を振ると振り返す君ほほえんでミサンガ揺れる君の左手
塩尻市立塩尻中学校 二年 緑川 菜月
優秀賞(3首)
- 木を見れば秋限定の木の葉たち日がわりドレスでゆらゆらおどる
塩尻市立吉田小学校 五年 米川 沙彩 - 気がつけば一番小さな母のくつ家族がそろう夜の玄関
兵庫県 三木市立三木中学校 二年 宇都宮 羽 - 田んぼ道蛙がうたって道しるべ下弦の月が夜空のランプ
長野県田川高等学校 三年 三溝 萌
小学生佳作(10首)
- 一本のけむりのりゅうが飛んでいきすぅーとひとすじ天にのぼった
塩尻市立広丘小学校 五年 湯本 はるか - 水たまり自分の顔を見ていたら私のとなりに友だちの顔
塩尻市立広丘小学校 六年 赤神 理衣子 - 海中のタコをつかんだぼくの手はタコから見れば大きな魔物
塩尻市立吉田小学校 五年 塚原 奨悟 - 善光寺暗やみの中歩いてくやっとみつけた幸せのかぎ
塩尻市立吉田小学校 五年 百瀬 莉子 - あさがおはあさのひかりではなひらくちいさなベルのあさのめざまし
塩尻市立桔梗小学校 五年 樋口 こころ - すず虫の音色聞きたし羽を見る羽広げたら鳴き出す合図
塩尻市立桔梗小学校 五年 高橋 直希 - 6年間きびしいかおした先生が写真の中でみせてるえがお
塩尻市立桔梗小学校 六年 柳沢 駿 - 組み体操全力でやるピラミッドサバクのような校庭の上で
山形村立山形小学校 六年 塩原 礼人 - 満開の桜ににじむ空の色ばあちゃん家で見た夕焼けの色
岡谷市立神明小学校 六年 伊藤 栞奈 - すわこではおおきなおとをたてながらよぞらに花がまんかいでした
諏訪市立城南小学校 五年 渡邉 真衣
中学生佳作(10首)
- 教室の窓の向こうの森の中緑のすきまに電車ははしる
塩尻市立塩尻中学校 一年 小山 晴 - 夕飯はまきのご飯だけむり出てブォワッとひろがり涙ポロポロ
塩尻市立丘中学校 一年 高林 卓 - ワールドカップ場内ブブゼラ鳴り響きその一けりが世界をかえる
塩尻市立丘中学校 二年 北原 啓伍 - 赤い日がぼうしにてりてギラギラと太陽の目がこっちを見てる
塩尻市立丘中学校 一年 金井 雅弥 - 「いってきます」「いってらっしゃい」母の声一日分の元気をもらう
塩尻市立丘中学校 三年 林 夏奈子 - 右だ右次は左と右往左往目の前には真っ赤なスイカ
塩尻市立丘中学校 三年 箕浦 拓哉 - 思いきり紙に絵筆を走らせる絵の動物も少しずつ走る
塩尻市立広陵中学校 一年 青柳 稜 - ひぐらしが林の中でないているおもい出してるばあちゃんの家
塩尻市辰野町中学校組合立両小野中学校 一年 山本 ななみ - 工事中屋根裏のぞいておどろいたスズメバチも住んでいたんだ
塩尻市立塩尻西部中学校 一年 新倉 公輔 - 先生はヒゲが生えてて国語科で彼女がいない二十九歳
駒ヶ根市立赤穂中学校 二年 中尾 友菜
高校生佳作(10首)
- 携帯が鳴らなかった一日が不安でもあり新鮮であり
埼玉県立久喜北陽高等学校 一年 小川 佳子 - 天を裂く光の槍を見るために山の頂きでシュラフに籠る
長野県白馬高等学校 一年 元村 友一 - ぐっすりと寝ている私を起こすのはあみ戸にとまるセミの鳴き声
長野県穂高商業高等学校 二年 伊藤 安祐実 - また一つ行事が終わるさびしさを感じ始めた高三の秋
長野県穂高商業高等学校 三年 青木 達哉 - ふるさとの盆に焚かれる迎え火に祖父の帰りを楽しみに待つ
長野県松本盲学校 二年 酒井 久実 - 処暑の日にグラウンドへと目を凝らすどんどん濃くなる君の肌色
長野県木曽青峰高等学校 二年 中平 優香 - 人間は独りになって寂しいと思ったときに優しくなれる
長野県木曽青峰高等学校 一年 井口 菜摘 - 抽斗に姉か私かわからない埃まみれの写真の少女
長野県 伊那西高等学校 二年 伊藤 絢美 - 友情は壊れやすくて切なくてその難問が解けぬまま秋
岐阜県 大垣日本大学高等学校 二年 大久保 晴加
小学生入選(20首)
- カボチャナス日光浴びた野菜たち切ってにこんでカレーでどうぞ
須坂市立井上小学校 六年 宮下 瑶子 - 夕やけの空を見上げておどろいた空にいっぱいいわしの大群
飯島町立飯島小学校 四年 山中 翔平 - たんぽぽの花はそろそろ綿毛かな息ふきかけて旅をさせるよ
塩尻市立塩尻東小学校 六年 荻原 万奈津 - 春の風ふけばふくほどおもしろいさくらチラチラ草原サササ
塩尻市立塩尻西小学校 五年 小口 翔太 - おおきなこえでとてもじょうずにうたったよぼくらはみんないきているんだ
塩尻市立広丘小学校 一年 くぼた いおり - おんがくかいどきどきしたよてをつなぐとおおきなこえでことばがいえた
塩尻市立広丘小学校 一年 ますだ かける - クロールで初めて泳げたうれしいなはしからはしまで魚になって
塩尻市立広丘小学校 三年 遠どう 夏ほ - 音楽会終わって一日ドレミファソ何日たっても音ぷがのこる
塩尻市立広丘小学校 三年 赤坂 和人 - 琴でリズムに合わせたたいてく楽しいサンバみんなのりのり
塩尻市立広丘小学校 四年 三 井 美咲希 - 青い空海のようにまっさおで雲のいるかがすいすい泳ぐ
塩尻市立塩尻東小学校 六年 佐倉 陽子 - おみやげに持って帰った貝がらに耳をあてれば波の音する
塩尻市立吉田小学校 五年 伊藤 彩乃 - チリーンと風鈴の音きくだけで心涼しい気分になれる
塩尻市立桔梗小学校 六年 竹下 晴菜 - 毎年の紅葉みながらおちばはきおちばたくさんカラフル道路
塩尻市立桔梗小学校 六年 唐澤 留奈 - ぶどう園つぶにしずくが光ってるキラキラしてるぶどうの世界
塩尻市立片丘小学校 五年 赤羽 梨花 - ヒュールヒュル風のダンスはすてきだねくるくるおどれすずしくなあれ
塩尻市立宗賀小学校 六年 矢野 愛美 - 赤い空夕日が照らすあの空はいつも感じる私の時間
塩尻市立片丘小学校 六年 嶋崎 有香 - オニヤンマすばやいからだ生きのこる大きいはねで虫あみかわす
下諏訪町立下諏訪北小学校 三年 河西 勇路 - すずしいな風がたびしてやってくるとなりの町へわたしの町へ
下諏訪町立下諏訪北小学校 四年 工藤 未愛璃 - 七年に一度の大祭御柱木遣りラッパで柱が動く
諏訪市立豊田小学校 六年 宮阪 淳平 - 平和とは戦争しない怒らない原爆がないみんなの笑顔
広島県立広島南特別支援学校 六年 濱口 鉄舟
中学生入選(36首)
- アルバムを開くといつも思い出すまぶしく光るあなたの笑顔
埼玉県 さいたま市立土屋中学校 三年 吉田 美佳 - ケイタイのメールに絵文字使う祖母現代人に近付いている
千葉県 和洋国府台女子中学校 三年 齊藤 香穂 - 天然水そのおいしさに秘められたぼくらにくれた自然の命
東京都 日本大学第三中学校 二年 山形谷 公将 - 暗闇にしずかな空と川の音ぽつりとひかるホタルのひかり
東京都 日本大学第三中学校 二年 斉賀 拓人 - がんばって登った山も最後にはリフトで下り静かに終わる
東京都 日本大学第三中学校 二年 長谷川 晴奈 - 三日間で初めて見えた富士山は帰る僕らを祝福してる
東京都 世田谷区立富士中学校 二年 永井 秀美 - 美しくとても清らか梓川流れる水は生きているよう
長野市立北部中学校 二年 北村 賀奈子 - 乗鞍の頂上見えるも我が人生目指す頂点未だに霧中
長野市立北部中学校 二年 進藤 進也 - 金閣と水面に映る金閣は光と影のひびきあいかな
上田市立丸子中学校 三年 金木 貴庸 - 夏祭り花火の音を聞きながら夏の終わりを耳で感じる
佐久市立浅科中学校 二年 花里 美徳 - 「流れ星!」叫ぶ間もなく消えていくお願いはもう決まっているのに
安曇野市立豊科北中学校 三年 大澤 玲 - なにげない小さな約束また明日夕ぐれの下いつものあいさつ
塩尻市立塩尻中学校 一年 青木 めぐみ - 雨の日はとってもうれしい日になった空に大きな虹が出たから
塩尻市立塩尻中学校 一年 熊谷 奏美 - セミの声風鈴と木々のゆれる音日差しの中に夏の音する
塩尻市立塩尻中学校 二年 備前 美月 - さわやかな風きる電車になれたらな窓を眺める夏の教室
塩尻市立塩尻中学校 三年 藤澤 春菜 - 暗い中みんなの顔が光ってるもえろよもえろキャンプファイヤー
塩尻市立丘中学校 一年 西田 珠喜 - 指揮棒が上がった瞬間しんとなるここから始まるこの十二分
塩尻市立丘中学校 三年 吉澤 美穂 - 巣立ちの日桜吹雪に送られる人生に打つ区切りのコンマ
塩尻市立丘中学校 三年 田中 杜雄 - 授業中まどから入る夏の風木のおしゃべりも一緒に入る
塩尻市立広陵中学校 一年 三澤 美玲 - 不思議だななんなのだろうこの気持ちあまずっぱいなわからぬ私
塩尻市立広陵中学校 一年 宮澤 志帆 - 風そよぐ窓際の席で本を読む鳥のさえずりに心落ち着き
塩尻市立広陵中学校 二年 竹内 碧 - 道端に並んで咲いたひまわりが田んぼの稲とせいくらべする
塩尻市立広陵中学校 三年 岡村 哲弥 - 日の当たる木々のトンネル通ったら葉と葉の間が星のようだな
塩尻市立塩尻西部中学校 一年 田村 瞭介 - お姉ちゃんもうすぐ二十才で成人式まよいにまよって決めたふりそで
塩尻市立塩尻西部中学校 一年 高砂 幸乃 - 買い物に行って見つけたあの人をかごに入れてもち帰りたい
塩尻市立塩尻西部中学校 二年 塩原 百華 - 黄緑の小さな荷物は何だろな葉っぱで巻いたのどこのだれかな
塩尻市立楢川中学校 一年 石本 樹木 - スパイクにあの時の場面刻まれたゴールを決めたあの瞬間が
塩尻市辰野町中学校組合立両小野中学校 一年 寺平 尚輝 - コンクールステージそでで出番待つ「人」の字三回書いて飲み込む
岡谷市立岡谷東部中学校 二年 芦田 奈那子 - 夏の海いとこと遊んだ海岸に取り残された麦わら帽子
愛知県 安城市立安城西中学校 一年 高松 梨奈 - 山積みに宿題つんでまずメール焦る気持ちと止まらぬ右手
愛知県 安城市立安城西中学校 二年 近藤 彩加 - ラニーニャはちょっとかわいい名前でもただごとでないこの暑さかな
愛知県 安城市立安城西中学校 二年 一色 隆司 - ばあちゃんが畑でつくった夏野菜母がぐつぐつ親子のカレー
愛知県 安城市立安城西中学校 三年 神谷 崇資 - キラキラと光るあさつゆぬらしてるはちきれそうな完熟トマト
愛知県 安城市立安城西中学校 三年 後藤 優依 - 秒針のリズムにあわせボールつく見えない音のハーモニーかな
愛知県 安城市立安城西中学校 三年 杉山 恵 - 積み上がるドリルプリント受験生僕にくる夏君にくる夏
愛知県 安城市立安城西中学校 三年 鶴田 弥夕 - 塾帰り日陰で寝ている猫発見私に自由をわけてください
愛知県 安城市立安城西中学校 三年 堀田 実里
高校生入選(8首)
- 水しぶき上げてる波を蹴飛ばして太陽のよう君は笑った
埼玉県立久喜北陽高等学校 三年 染谷 千春 - 雨上がりかすかに雨の匂い残り秩父に架かる虹を見ている
埼玉県立桶川西高等学校 一年 福田 悠乃 - 目覚ましのチャイムとともにやってくる眩しい日差しは朝のはじまり
神奈川県 柏木学園高等学校 三年 神坂 秀一 - 疲れて帰る自分に両親からのおつかれ様優しさ一番の特効薬だ
長野県穂高商業高等学校 一年 縣 文香 - 夏祭り大騒ぎの後静かな夜キラキラポトリ線香花火
長野県穂高商業高等学校 一年 市川 未來 - 白秋よどうしてかしら血がさわぐあなたみたいに詩を作りたい
長野県穂高商業高等学校 二年 杉木 美緒 - 太陽の日差しを浴びて風に舞うダイヤモンドのような蜘蛛の巣
長野県 伊那西高等学校 一年 飯島 奈々美 - 若駒に踏みしだかれし夏草は思いのほかに強く香りぬ
岐阜県 大垣日本大学高等学校 二年 大石 紘基
※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。