第25回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)
平成23年11月26日に開催しました
第25回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入選作品を発表します!!
最優秀賞
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かんじのね口というじがしかくくてとがってるからすきなじなんだよ
塩尻市立広丘小学校 一年 藤森 寛生 -
あの人のまつ毛が長いことだけが分かった今日の英語の時間
安曇野市立穂高西中学校 三年 中野 香澄 -
人間の頭の中のにんげんはいらないと言って思い出を消す
長野県赤穂高等学校 二年 渋谷 友紀
小学生優秀賞(10首)
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たのしみは暑い夏の日ラーメンを熱いスープで食べつくす時
長野市立大岡小学校 六年 所 樹 -
すいかわりわってきれいな黒い星ああきれいだよ赤いうちゅう
長和町立和田小学校 四年 古畑 尚斗 -
スイミングもぐってみたら見えましたみんなの足はくねくねたこだ
松本市立菅野小学校 三年 石川 英守 -
夏休み二十五日もあったのか記憶に無い日がたくさんあるぞ
松本市立菅野小学校 六年 下條 源太郎 -
風がふき風りんなって海原が暗くなりつつもうすぐ晩夏
塩尻市立洗馬小学校 五年 玉城 実夢 -
サワガニが横から横へとはっていくよこよこよことからだふるわせ
塩尻市立塩尻西小学校 五年 中村 太一 -
新しい体育館に音ひびく中の空気がふるえているよ
塩尻市立広丘小学校 五年 千葉 澄香 -
春風がいろんな花の言うことを電報みたいにはこんでいるよ
塩尻市立広丘小学校 五年 窪田 万佑子 -
集団の登校中にふりむくと一年生が遠くに見える
塩尻市立広丘小学校 六年 徳永 詩乃 -
あの子のね前がみにあるピンドメがキラリと光るおしゃべり続く
塩尻市立片丘小学校 六年 橋本 みのり
中学生優秀賞(10首)
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一面に秋桜の花咲いていて静かに菊が一輪咲いた
埼玉県 行田市立西中学校 一年 持田 亜里沙 -
泣いていて君に言われた気にするな変わっていった涙の理由
東京都 八王子市立恩方中学校 二年 山川 幹太 -
パラボラと百億光年仰ぎ見る野辺山の夏十五の夜空
東京都 東京都市大学付属中学校 三年 清水 一晟 -
大好きなチョコレートにはかくされた秘密が何かある気がするな
長野市立犀陵中学校 二年 田中 莉佳子 -
傷ついた自分の指をながめてる俺がきらいかとスパイクに言う
安曇野市立穂高西中学校 二年 長崎 大悟 -
名を呼べば君はふりむくほほえんで青葉のむこうにゆらゆらゆれる
塩尻市立塩尻中学校 一年 塩原 美月 -
太陽にテニスボールが重なってまぶしいボール二つに見えた
塩尻市立塩尻中学校 一年 石橋 花 -
御柱の曳き子の心熱く燃えもみの巨木は神となりけり
塩尻市辰野町中学校組合立両小野中学校 三年 竹澤 治輝 -
砂浜に足跡残し振り返る波に消される前に見たくて
三重県 セントヨゼフ女子学園中学校 三年 藤田 朱音 -
ただ一人気づいてくれるお母さん今度は私が気づいてあげる
大阪府 大阪市立緑中学校 二年 眞木 珠里
高校生優秀賞(10首)
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山の夜網戸に留まる白い蛾よ風を感じる私は青い
埼玉県立久喜北陽高等学校 三年 鈴木 理恵 -
イヤホンに流す音楽雨の日は自分の中に溶け込んでゆく
埼玉県立桶川西高等学校 二年 吉田 翔 -
ブタの眼の解剖写真眺めては海底都市の暗さを思う
大阪府金蘭千里高等学校 二年 佐々木 美駒 -
田の際を走れば跳ねて逃げていくまだ尾もえらもある蛙たち
長野県田川高等学校 三年 栗林 唯 -
レースにリボン甘いさとうとスパイスでつくられている女の子たち
長野県塩尻志学館高等学校 二年 小原 誌織 -
夏の浜裸足になって味わった砂地はまるで焼けた鉄板
長野県木曽青峰高等学校 一年 飯田 祥史 -
夏の空私にはちと青すぎて何だか妙に押し潰される
大阪府金蘭千里高等学校 二年 森川 舞花 -
妹と二人で歩く帰り道 左を見れば妹の頬
大阪府金蘭千里高等学校 二年 今西 くらら -
向日葵の光り輝くその姿この世界とは何かが違う
長野県木曽青峰高等学校 三年 川越 智弘 -
君と乗る電車こんなに速いのかアインシュタインが舌を出してる
岡山県立岡山操山高等学校 三年 橘 美希
小学生入選(16首)
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おとうさんはたけにいくよくわもってみょうがにんじんなすかぼちゃとる
長野市立中条小学校 二年 大日方 賢都 -
楽しみはノートを替えた1ページ目いつもとちがう文字を書く時
松本市立鎌田小学校 六年 白川 咲桜 -
げんかんのくつの中からコウロギが私のくつは演奏ホール
塩尻市立塩尻東小学校 五年 佐口 菜緒 -
ふろあがり父と母とがほかほかとビール飲む時みんな幸せ
塩尻市立塩尻西小学校 五年 武田 萌絵 -
ビーズ手芸私の手の中次々ところんとかわいいちょうちょができる
塩尻市立塩尻西小学校 六年 須澤 琴美 -
お母さんはいないみたいだただいまといっても中はしーんとしている
塩尻市立桔梗小学校 六年 藤森 星奈 -
三年生クラスがえがねあったんだ今どは二かいさくらが見える
塩尻市立広丘小学校 三年 中野 皓介 -
日間賀島げんつきノーヘルあたりまえ島に一つの点めつ信号
塩尻市立広丘小学校 五年 田辺 航大 -
高原の風にゆれてるマツムシ草止まったハチもいっしょにゆれる
塩尻市立広丘小学校 六年 飯塚 耕輔 -
体育館まどとガラスがガタガタと叫んでいたよ震災の声
塩尻市立片丘小学校 六年 清水 海斗 -
吉田小のシンボルの花おきな草なかなか咲かないはずかしがりや
塩尻市立吉田小学校 六年 萩原 詳子 -
秋にはね木の葉を集め焼きいもだみんなのお口ほかほかしてる
塩尻市立宗賀小学校 五年 六井 彩未 -
花開く雨つぶ落とし花開くあじさいの花美しすぎる
塩尻市立宗賀小学校 五年 手塚 楓花 -
つゆ終わり一気に晴れる奈良井宿旅する人や絵をかく人も
塩尻市立木曽楢川小学校 五年 小平 つむぎ -
帰り道頭にとんぼのっかったそっと歩いてとんぼと帰る
岡谷市立長地小学校 六年 花村 桃香 -
夏に一人波打ちぎわにねそべると重なってゆくうみそらの青
下諏訪町立下諏訪北小学校 四年 古幡 久美子
中学生入選(36首)
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お日様に負けてたまるかひまわりの笑顔もゆがむ猛暑続き
埼玉県 行田市立西中学校 一年 井古田 安曇 -
牧場で畑作業を懸命に光って見えた苗植えた場所
東京都 本郷中学校 二年 石井 景渡 -
牛の乳見た目と違った感触に僕は驚き牛は暴れる
東京都 本郷中学校 二年 西口 幹哉 -
水面の波紋が自分に向かう時コバルトブルーが輝いている
東京都 日本大学第三中学校 二年 神谷 峻介 -
また見るのいつになったら帰れるの母と姉とのショッピング
東京都 東京都市大学付属中学校 三年 都筑 健太 -
髪切って鏡の前に立ってみるすぎてしまう真夏の日々が
東京都 東京都市大学付属中学校 三年 宮川 達也 -
熱帯夜節電の夜に鳴り響くオトコだらけの虫の合唱
東京都 東京都市大学付属中学校 三年 和崎 康祐 -
足速いボルト選手がフライングとてもおどろき箸がとまった
中野市立高社中学校 一年 山田 亮太 -
夏部活ひざ周辺がやけていて自分のあしがちくわのようだ
坂城町立坂城中学校 二年 塚田 伊呂波 -
稲穂ゆれ黄色に染まる輝く田時おり鳴るはいなご跳ぶ音
佐久穂町立八千穂中学校 三年 内津 莉香 -
暑い日にみんみんと鳴くせみたちのうるさいようなすずしいような
安曇野市立豊科北中学校 一年 筒井 大暉 -
夏の日に涼しい音色響いてるガラスの中のきんぎょたち
安曇野市立豊科北中学校 二年 前田 祐希 -
入りこみ夢中になった本の中ぬけだせないのぬけださないの
安曇野市立穂高西中学校 二年 奥原 奈実佳 -
夏が来た花火・お祭り・夏休み楽しいときほど寂しくなって
塩尻市立塩尻中学校 三年 緑川 菜月 -
げんかんのドアを開けたらカブトムシつのがでかくてかっこいいよね
塩尻市立丘中学校 一年 伊藤 誠一朗 -
暑い夏クーラーなしのこの部屋にしのびこんだハエとたたかう
塩尻市立丘中学校 一年 米田 涼 -
火が付くと待ってくれない線香花火落ちてく火の粉終わってく夏
塩尻市立丘中学校 三年 林 滉介 -
学校の通学に使う脇道は人気もすくない蛙の下道
塩尻市立広陵中学校 一年 工藤 未来 -
空の雲幼い自分思い出す甘いにおいが今にもしそう
塩尻市立広陵中学校 二年 飯島 明日香 -
夕焼けが星空になるスピードに追いかけられる中三の秋
塩尻市立広陵中学校 三年 中山 礼我 -
秋の葉が色とりどりにまいあがりいっぽん道をあざやかにする
塩尻市立塩尻西部中学校 一年 藤村 雪乃 -
七月の手に汗握る朝読書推理小説シャーロックホームズ
塩尻市立楢川中学校 三年 松原 太一 -
妙心寺天井の中の竜の目がどこにいってもついて見てくる
諏訪市立上諏訪中学校 三年 翠尾 渓 -
きれいな手あざやかな手と言われても風と舞い落ち私はモミジ
伊那市立伊那中学校 一年 小牧 弘季 -
さみしさがさむさとなってふってくるつめたくしろいゆきのけっしょう
伊那市立伊那中学校 一年 竹松 明里 -
大会だゴーグルくもりあせりだす視界見えない周りも見えない
天龍村立天龍中学校 二年 花輪 桃佳 -
帰ったらごはんを食べて風呂入る普通のことができてうれしい
岐阜県 可児市立東可児中学校 二年 有働 直広 -
暗闇でさし出された手はひかえめでにぎり返せばわずかに汗ばむ
大阪府 金蘭千里中学校 三年 斎藤 恵里佳 -
太陽が宿題しろとにらんでる月と会えたがおまえもそうか
大阪府 金蘭千里中学校 三年 岡崎 達也 -
ずっと今のまんまがええなと日陰だけ歩く私達中三の夏
兵庫県 三木市立三木中学校 三年 生南 ゆめ -
らせん形みごとに巻いた貝のなかぼくの心がいすわっている
広島県 福山市立鷹取中学校 二年 中田 昌伸 -
夕焼けの空に一匹飛んでいるちっちゃな秋が羽を広げて
鹿児島県 中種子町立中種子中学校 二年 春田 聖 -
夏の海人がいないと塩水だ海のけしょうは海水浴客
鹿児島県 中種子町立中種子中学校 二年 稲子 翔太 -
暑いなあクーラーないと暑すぎてぬけそうになる私のたましい
鹿児島県 南九州市立頴娃中学校 二年 前村 早紀 -
教室の僕の隣は君の席シャーペン落とした今日で五回目
鹿児島県 南九州市立頴娃中学校 三年 田口聖子
高校生入選(12首)
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夜明け前目醒めた部屋はうみの底漂うわたしレプトセファルス
大阪府金蘭千里高等学校 二年 岡村 咲樹 -
首の下あった気がするうん。あったおととい買ったピエロ人形
大阪府金蘭千里高等学校 二年 長井 里帆 -
夏終わり遅れ生れた蝉一つ静かな朝に響く独唱
長野県白馬高等学校 一年 平林 歩 -
夕暮れの赤い裏道抜け出せば稲穂の香り一面の黄金
埼玉県立桶川西高等学校 二年 古橋 祐貴 -
眠いけど寝てはいけないこの一瞬世界のどこかで戦争起こる
埼玉県立桶川西高等学校 二年 大谷 也 -
正月の午前2時前公園で友達と見た流星一つ
東京都立片倉高等学校 三年 三束 浩史 -
寂しいな立ち寄った店で売られてた祖父が最期に食べたアイス
長野県木曽青峰高等学校 二年 浦野 明日香 -
朝方に庭で見つけた穴一つ遠くの方にセミの鳴き声
大阪府金蘭千里高等学校 二年 吉良 崇志 -
弟の最後の乳歯さようならレストランにて馬肉の中へ
大阪府金蘭千里高等学校 二年 山田 万葵 -
地デジ化で新型テレビ買いました持って行かれる旧型テレビ
大阪府金蘭千里高等学校 二年 川本 剛志 -
洗濯物セミがいるとは気づかずに悲鳴を上げる私もセミも
埼玉県立久喜北陽高等学校 一年 新洞 未紀 -
折り鶴の二つの翼をへし折った君が遠くへ行けないように
埼玉県立久喜北陽高等学校 一年 安藤 真弓 -
セミの声窓を閉めると聞こえない静かになると聞きたくなるな
埼玉県立久喜北陽高等学校 三年 今井 将大
※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。