第27回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)
平成25年11月30日に開催しました
第27回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入賞作品を発表します!!
最優秀賞
- かぶと虫森にいってねみつけたよとってもねむいよるのさかみち
塩尻市立吉田小学校 二年 御子柴 響聖 - 土の上に落としたゼリーもすぐわすれみんなとしゃべる「わかば給食」
塩尻市立広丘小学校 五年 藤森 相貴 - 目覚ましの代わりにつけたテレビから知らない街の夏が聞こえる
埼玉県 小川町立欅台中学校 三年 青山 菜々香 - 真後ろでドアが半分開きかけすぐ閉じたのを君は知らない
長野県田川高等学校 一年 山本 遥也
小学生優秀賞(10首)
- たのしみはボールをうったそのしゅんかん土のにおいが鼻にくる時
長野市立古牧小学校 六年 土方 和大 - アサガオが私をよんでるいい香り香りによばれて水やりをする
塩尻市立塩尻東小学校 五年 吉川 円香 - 修学旅行初めて作った江戸風鈴ふけばふくほど世界は広がる
塩尻市立宗賀小学校 六年 中野 南海 - 夜の川きらきら魚をひからせてきれいな月とお話しをする
塩尻市立洗馬小学校 四年 野村 杏花 - わが家ではかわいがられるプイちゃんがばあちゃんちではネズミあつかい
塩尻市立洗馬小学校 五年 大西 日向花 - 雨つぶがポツポツ道に落ちていく道のにおいが変わるしゅん間
塩尻市立木曽楢川小学校 五年 宮原 柚伽 - ポケットは人を笑わす道具だな 引っぱり出すとほら牛の耳
辰野町塩尻市小学校組合立両小野小学校 六年 鈴木 遊大 - 夏休みミヤマクワガタコクワガタヒラタクワガタとって楽しい
夏休みミヤマクワガタコクワガタヒラタクワガタとって楽しい - 新校舎エレベーターがあるんだよぼくもけがして乗ってみたいな
諏訪市立豊田小学校 六年 五味 音央 - かたつむりあじさいの上でねているよどんなゆめかな走るゆめかな
宮崎県 都城市立菓子野小学校 三年 赤池 舞香
中学生優秀賞(10首)
- お盆の日きゅうりとなすをイタズラと思っていたのは子供の日
埼玉県 東秩父村立東秩父中学校 三年 落合 まこ - 菜の花の体を包む色と香に黄の時刻む穏やかな風
千葉県 千葉市立幕張本郷中学校 二年 野口 雄太 - 汗だくで眠りからめざめ遠くからすいかきったと祖母のよぶこえ
東京都 葛飾区立奥戸中学校 二年 垣副 莉子 - 無限の海ビーチに立ってながめれば僕は突然非常に小さい
無限の海ビーチに立ってながめれば僕は突然非常に小さい - あかとしろ二つの色が混ざり合うみんなの声と走る足音
東京都 東京朝鮮第五初中級学校 二年 金 奈美 - 川行ってはじめてヤスでついたのは泳ぎがおそい小さなカジカ
坂城町立坂城中学校 一年 西澤 七帆 - せみが群れ雲は育って大男一人ぼっちで大空に立つ
塩尻市立丘中学校 三年 前島 大輝 - 「秘密だよ」耳にささやく優越感そうして広まるあの子の秘密
塩尻市立楢川中学校 二年 八田 樹枝瑠 - 旧校舎古びた硝子北風に吹かれて静かにカタカタ揺れる
岐阜県 多治見西高等学校附属中学校 二年 岡野 翔多 - トロットロ食欲そそるいいにおい五人で作った女のカレー
愛知県 清須市立西枇杷島中学校 二年 木全 文佳
高校生優秀賞(10首)
- 教室は友達の声蝉の声全部混じって空白となる
埼玉県立桶川西高等学校 二年 梅原 瑠菜 - チェロの音木の温かみ肌に伝ふ柔らかな音空(くう)を揺らせり
神奈川県 横浜雙葉高等学校 三年 松熊 瑞季 - 釣りびとの心に残る鮎の影祖父と一緒に釣糸垂らす
長野県 佐久長聖高等学校 三年 宮川 義基 - らくがきを授業のノートにかいてみたうまくかけたがきれいにけした
長野県田川高等学校 一年 下里 祐太 - ぬいぐるみ抱いて一緒に寝てみると知らない間に逃げられちゃった
長野県塩尻志学館高等学校 二年 齊藤 朱里 - その柄杓濁った気持ち救ってよ夜空に浮かぶ北斗七星
長野県木曽青峰高等学校 三年 飯田 祥史 - 父の日に父の好物煎餅を渡せば「どうも」ボソッと言えり
長野県 飯田女子高等学校 三年 牧島 綾子 - ドラえもん立ち去ってから日が過ぎてあの引き出しはもう底がある
大阪府 金蘭千里高等学校 一年 横井 佑美 - さびしいよあなたと少し会えないね今自分はねレモンしぼるよ
大阪府 金蘭千里高等学校 一年 小林 勇翔 - ぴたぴたと冷たい床が肌に張りつく廊下で寝転ぶ私はアザラシ
大阪府 金蘭千里高等学校 一年 永田 愛結
小学生入選(13首)
- 空見ればソフトクリームうかんでる空レストランはじまりますよ
東京都 三鷹市立井口小学校 五年 岩野 未歩 - 雨雲が黒いりゅうのまねをして流れつづける大つぶなみだ
長野市立真島小学校 四年 浅野 珠優 - かけっこで自分の前には2人いてあと五メートルそのままゴール
塩尻市立桔梗小学校 四年 保高 希琉宇 - お父さんビールを飲んでいっぱいめにはいめいこう夏なんだから
塩尻市立桔梗小学校 五年 木下 琴音 - アリグモが前足前にのばしながら ぼくのかお見てにやっとわらう
塩尻市立広丘小学校 三年 藤森 深生 - なつがきたジメジメしてるあせがでるかおをたれるよくすぐったいよ
塩尻市立吉田小学校 二年 上條 輝太 - スカイツリー富士山見れず悲しいなガラスのゆかはたましいぬける
塩尻市立洗馬小学校 六年 長野 慎 - 木曽の畑コーンといちごにからしぬりさるたちが食べ学習をする
塩尻市立木曽楢川小学校 五年 田中 史弥 - ひいばあちゃん今年で百才ぼくの十倍妹の五十倍びっくりぎょうてん
茅野市立宮川小学校 六年 小林 陽大 - ご先ぞをむかえに行った夕ぐれに夕日を浴びたおはかはきれい
富士見町立富士見小学校 五年 真道 駿平 - たんぽぽのわた毛にのってどこまでも行っても行ってもたんぽぽ畑
飯田市立上郷小学校 二年 羽生 祥基 - たけのなかながれていくよそうめんがきもちよさそうみずのすべりだい
岐阜県 郡上市立大和南小学校 一年 山内 花音 - 教室はいつもいっしょにいてくれる一人のときもさみしくないよ
宮崎県 都城市立菓子野小学校 五年 中村 リコ
中学生入選(36首)
- 風ふけば教科書ノートめくられて夏休み前の過去の世界へ
群馬県 東吾妻町立太田中学校 二年 小林 恵太 - 七夕に祖母が浴衣を着せてくれ浴衣の帯より真っ赤な私
埼玉県 小川町立欅台中学校 二年 櫻井 波菜 - 人間よ生きてる事は罪なのか蚊の私にはわからぬ答え
埼玉県 東秩父村立東秩父中学校 三年 旭 真琴 - たくさんの親せきの人に会う夏は少し大人に近づく季節
埼玉県 浦和明の星女子中学校 二年 石黒 麻柚菜 - お盆明け皆にお土産もらったらおやつの時間に日本一周
お盆明け皆にお土産もらったらおやつの時間に日本一周 - うら返しのセミをつついて逃がします残りわずかな命だけれど
埼玉県 越谷市立南中学校 二年 榎本 有里 - 牧場で初めてやった乳搾り牛のおなかは温かかった
東京都 板橋区立中台中学校 二年 三枝 優里 - 立ち止まり乾いた空を仰ぎ見る吸われていったこの夏休み
東京都 墨田区立両国中学校 三年 大下 龍馬 - 起きてたら迷惑すぎる弟が寝ている間は別人みたい
東京都 江戸川区立葛西中学校 二年 丸尾 侑生 - バチにぎりペダルふみつつうでをふる寝てもさめてもティンパニの夏
東京都 中央区立晴海中学校 二年 宮嶋 愛 - 休みの日朝から予定決めたのに三分後にはさっそくくるう
東京都 目黒区立第七中学校 二年 戸高 澪 - 風吹いて揺れるゆらゆら消えそうな蝶の居場所は庭の草かげ
東京都 東京学芸大学附属小金井中学校 三年 乙幡 幸千恵 - 廊下から泳ぐあなたを見てたからコントラバスは水色音色
神奈川県 相模原市立旭中学校 二年 岡田 悠汰 - 塾帰り祖父がおむかえ白い影やわらかな月がやさしく笑う
神奈川県 大和市立鶴間中学校 二年 梁川 真樹 - 照りつける暑さに僕はぐったりで白いあなたがゆがんで見える
神奈川県 横浜女学院中学校 二年 林 塑■(■の漢字は女へんに亭) - 一ぴきの蚊で家族みなせいぞろいみな目を皿にし夏の日の夜
神奈川県 聖園女学院中学校 二年 中井 美樹 - ベッドより床に転がる熱帯夜もっと涼しい位置を探して
神奈川県 大磯町立大磯中学校 三年 荒井 柚 - 風強く途中で帰った山登りぼうしとばされ予定とばされ
長野市立北部中学校 二年 障子 未紗都 - 父親が庭に放したカブトムシ桃をあげたら2匹に増えた
坂城町立坂城中学校 三年 田中 智帆 - 水澄んで流れ豊かに川下るみどりの岸にイノシシ歩く
佐久市立浅間中学校 二年 中村 チョラティー - 夏の空夜空に光る星を見る世界の星を私は見ている
塩尻市立塩尻中学校 一年 ラロサ・マヤ・フィビ - 鼻歌をよく歌ってるあなたにねいつも合わせる心の中で
塩尻市立塩尻中学校 二年 谷口 文菜 - 暑くなり水泳授業始まった生徒に混じりかえるが泳ぐ
塩尻市立塩尻中学校 三年 近藤 由美香 - 水中にもぐってみたら真青な第二の空を見ているみたい
塩尻市立丘中学校 一年 西沢 李々華 - あの人とおなじシャーペン使ってる頑張れるんだただそれだけで
塩尻市立丘中学校 二年 橋本 みのり - いってきます自転車を出すその時に色づいてきたそこの紫陽花
塩尻市立丘中学校 二年 伊藤 彩乃 - 日食の限界線が求めれた五百人の目の観察で
塩尻市立丘中学校 二年 柿元 拓実 - 青い空入道雲がもくもくと影のじゅうたんしいているところ
塩尻市立広陵中学校 一年 郷原 綾夏 - いつもより少しぬれてる君の髪今は夏だと気づく体育後
塩尻市立広陵中学校 三年 名取 萌花 - 画用紙にスケッチすると見えてくる物の形や影のつき方
塩尻市立西部中学校 一年 志村 柚季 - 碧い空人指し指と親指で作る輪の中におさまっている
塩尻市立西部中学校 二年 鷲沢 奈美 - 梅雨時の道路にはねる雨水は多く飛び立つ白い蝶々
塩尻市立西部中学校 三年 奈良井 沙紀 - 汗かいて毎日励んだあの練習自分とホルンと黒ずむ楽譜
塩尻市辰野町中学校組合立両小野中学校 二年 日比野 太一 - 夏休み人ごみすごいプールでは蜂の巣状態女王もいるかな
岐阜県 養老町立東部中学校 二年 青井 秀人 - クリスマス友人達は特別で僕は一人で寒い街を歩く
静岡県 静岡市立清水第八中学校 三年 大滝 将太 - 草の道夜霧が降りて白々と甘くしめった落ち葉のにおい
静岡県 焼津市立和田中学校 二年 高橋 きらり - 夏休み優しい祖父母の家に行き野口英世をもらう喜び
愛知県 東海中学校 一年 岸 克真 - 夕やけは昼と夜が手をつなぎ分けたみたいなオレンジの空
愛知県 田原市立野田中学校 二年 橋詰 祐香
高校生入選(6首)
- 授業中あなたが起こしてくれるからわたしはいつも寝たふりをする
栃木県 宇都宮短期大学附属高等学校 二年 松本 佳純 - 筆を持ち白い用紙にそっと置く別の世界の星が出るまで
埼玉県立桶川西高等学校 二年 佐久間 由真 - 囚われの蜻蛉(せいれい)暴るるくもの糸晩夏に荒れる私のごとし
埼玉県立久喜北陽高等学校 三年 岡安 まどか - 在りし日の藤原京を見ているのトカゲは独り甘橿丘で
神奈川県 横浜共立学園高等学校 二年 杉本 ありさ - 忘れ物いそぎ教室へ取りに帰るいつもと違う静かな教室
長野県塩尻志学館高等学校 二年 唐澤 治 - 荒天の森林実習鉈抜いて汗か雨かのにおいとりまく
長野県木曽青峰高等学校 三年 福村 悠真
※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。