第28回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)
平成26年11月29日に開催しました
第28回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入賞作品を発表します!!
最優秀賞
- きもだめしゾクットするね楽しいねおばけの人はどういう気持ち
塩尻市立洗馬小学校 五年 塩原 穂乃佳 - ねがいごとおおくわがたがげんきにとたんざくにかくかなうといいな
塩尻市立広丘小学校 一年 高橋 功基 - 車から車いすに移る時舞い落ちてきたやわらかい桜
青森県 青森県立八戸第一養護学校中学部 二年 田名部 寛乃 - 蝉時雨炎天直下の木漏れ日が私に光の斑点着せる
長野県田川高等学校 一年 今井 凜
小学生優秀賞(10首)
- ゲコゲコとつりあげられた草フグの鳴き声響く夜の堤防
神奈川県 森村学園初等部 六年 武藤 立馬 - あつあつのあゆのしおやきせなかからしんちょうにたべほねだけのこす
岐阜県 郡上市立大和南小学校 二年 としとう ゆう - ちょうな持ち山かけ上がり目をこらす竹のすき間に筍見える
伊那市立伊那小学校 六年 唐澤 嘉一 - ひみつきちあめがすごくてかさをさすつるつるすべってのぼれないさか
塩尻市立片丘小学校 一年 はら たくみ - 太陽がぎらぎらぼくに体当りのどがかわいて水へ近づく
塩尻市立木曽楢川小学校 五年 小平 時ノ介 - はい後からせまり来る雨気付かずに歩いていれば雨が追いぬく
塩尻市立塩尻西小学校 五年 碓井 大都 - げきでぼくブルドーザーのいせえびだドドドドドドドはしり回るよ
塩尻市立広丘小学校 二年 竹下 創大 - きょうれつな臭いと共にやってくるまあるい宝たまねぎ畑
塩尻市立吉田小学校 三年 奥山 礼晏 - まるたぎりうまくきれないでこぼこだのこぎりキラリかがやいていた
塩尻市立吉田小学校 三年 有賀 伊吹 - 兄ちゃんが野球をしてて気がついたグランド内にカモシカがいる
富士見町立富士見小学校 六年 高木 ひかる
中学生優秀賞(10首)
- K君が最後にねると言いながら結局最初にねていたなあ
愛知県 碧南市立南中学校 二年 加藤 柊哉 - 授業中窓から外を見てみれば見知らぬおばちゃんチャリで爆走
神奈川県 平塚市立金目中学校 二年 高橋 翔也 - 祖父と乗る夢の中での観覧車お盆休みのある日の夜に
埼玉県 行田市立西中学校 三年 増田 納央 - 真っ黒な連符は指がまわらない一瞬きえるフルートの音
千葉県 千葉市立幕張本郷中学校 二年 浅野 玲奈 - 祭りの日人生初のワンピースゆれるゆらゆら夏の思い出
木曽町立福島中学校 二年 高橋 香帆 - 授業中全員同時に外を見る色あざやかなキジが鳴いてる
塩尻市立丘中学校 一年 清水 遥海 - 母さんのゆかたは地味でいやだった母似の私すごく似合った
塩尻市立塩尻中学校 三年 土田 彩乃 - シャープペン芯が折れたら心折れ空らんの数に不安がよぎる
塩尻市立塩尻西部中学校 二年 塩原 滉太 - ふわふわと風に揺れてるカーテンに小さいころからパンチをしてる
上田市立菅平中学校 一年 小山 翔大 - 「ただいま」と一回言えばかえされたもう聞けない祖母の「おかえりおかえり」
上田市立菅平中学校 二年 宮澤 和希
高校生優秀賞(10首)
- 帰宅途中春の香りに包まれて私は私を静かに変える
埼玉県 埼玉県立桶川西高等学校 三年 荒井 春南 - 浴衣出し君との記憶が蘇るラムネの泡とは違う感覚
栃木県 宇都宮短期大学附属高等学校 二年 小澤 紗季 - 薄い月真っ白な月金の月深くなる空きみも見てるかな
栃木県 宇都宮短期大学附属高等学校 三年 沼野井 万希子 - 壁のむこうのよく響く声聞こえきて国語の授業英語に変わる
長野県塩尻志学館高等学校 二年 加藤 明気 - 新学期桜咲く頃きこえるはまだうろ覚え校歌流れる
長野県田川高等学校 一年 百瀬 信二 - 仰向けに星を眺める七日目の蝉の誰にも聞かれぬさやうなら
茨城県 茨城県立下妻第一高等学校 二年 勝田 華菜子 - 雨の日に届いた手紙和紙のように柔らかくなり夏が始まる
岐阜県 岐阜県立飛騨神岡高等学校 二年 川上 このか - 授業中カーテン丸く膨んで風と一緒に包まれた私
岐阜県 岐阜県立飛騨神岡高等学校 三年 中林 楓 - 風通り体育館の床ひかりみんなの足が踏み音鳴らす
東京都 学習院女子高等科 一年 中川 百合子 - この星の自転速度に目が回る肌荒れ治す時間ください
北海道 北海道旭川商業高等学校 三年 野崎 花純
小学生入選(19首)
- おなじ日におなかからでたぼくだけど一分おそくおとうとになる
東京都 にしみたか学園三鷹市立井口小学校 五年 湯田 将幸 - いろいろとおしえてくれてありがとうこうちょうせんせいにてがみをかいた
塩尻市立片丘小学校 一年 まるやま りこ - ポストにねくばっていたらその色が血の色だから入れたくないよ
塩尻市立片丘小学校 四年 須澤 陵太 - 坂道に色とりどりのきじがいる道の真中クレパス色だ
塩尻市立片丘小学校 六年 荒川 愛莉 - かわいいな一年生がカバンをさぐり「あげる」といっててがみだすとき
塩尻市立桔梗小学校 六年 加藤 栄蘭 - 観覧車点検のため乗れなくて思わず「ん」~と空見上げたよ
塩尻市立桔梗小学校 六年 和合 希楓 - 鼻にくるうるしのにおいいいにおい伝統工芸士じいちゃんのにおい
塩尻市立木曽楢川小学校 六年 巣山 泰誠 - ないしょだぞ校長室でカップめん分けてもらったチュルルと三口(みくち)
塩尻市立洗馬小学校 三年 川崎 守 - ポスターに自由研究工作もしゅくだいだらけえんぴつけずる
塩尻市立宗賀小学校 四年 百瀬 匠実 - プールのね音はきれいだチャプチャプと入ると音がすごくきれい
塩尻市立広丘小学校 二年 矢島 崇多 - まつの木の下で食べたらありが来てこぼれている物テコテコはこぶ
塩尻市立広丘小学校 三年 佐藤 士竜 - ぼくたちがつくったやさいがなべの中おいしそうなにおいつくった
塩尻市立広丘小学校 三年 瀬戸 一輝 - いいにおいがプンプン出てるコロッケを今すぐここで食べちゃおうかな
塩尻市立広丘小学校 四年 藤森 深生 - たこつかみさわりたいけどこわいんだ「ちょん」とさわるとぬるぬるしてる
塩尻市立広丘小学校 五年 河合 琉希 - イルカショースピードあげて大ジャンプたくさんの水をプレゼントする
塩尻市立広丘小学校 五年 長崎 琳太郎 - 雨雲にかくれる鉄とう雨粒のふりかけられたガラスのむこう
塩尻市立広丘小学校 六年 藤森 相貴 - 雨上がり畑仕事のお手伝いしずく流れて真っ赤なトマト
辰野町塩尻市小学校組合立両小野小学校 六年 小野 静 - みそつけて外を見ながらきゅうり食べこれこそ夏だ思いながらと
富士見町立富士見小学校 六年 平井 菜穂 - ゆらゆらと陽炎のぼる人工芝サッカー場が動いて見える
松本市立波田小学校 六年 百瀬 瞬平
中学生入選(41首)
- テント班テントの中の恋バナは外にもひびいて情報もれる
愛知県 碧南市立南中学校 二年 倉内 遥名 - おいしいと言えば何度も持ってくる祖父のいちぢく黙って食べる
大阪府 大阪市立緑中学校 二年 森田 一平 - 晴れの日に風ふきわたる大海を無数の船がさくらのせゆく
大阪府 常翔啓光学園中学校 二年 神宅 勇治 - バスの中たくさんのビルボボボボボ東京へ行くわくわくするな
神奈川県 平塚市立金目中学校 二年 横山 星夏 - いつの間にか壊れてしまった辞書の箱勉強してる証拠なのだ
神奈川県 聖園女学院中学校 一年 茂呂 佳織 - 突然にうす暗くなる夏の空雨のにおいを肌で感じる
神奈川県 聖園女学院中学校 一年 伊藤 彩 - この夏は背が伸びた分揺れ動く祭り神輿が肩に食い込む
神奈川県 星槎中学校 三年 横山 慎一郎 - セミは鳴く六年間の退屈を一週間の短い時で
埼玉県 行田市立西中学校 二年 浅川 亮 - 浴衣着て友達と行く夏まつり君を見つけておめんをかぶる
埼玉県 行田市立西中学校 三年 江口 神月 - この夏で身についたのはヨーヨーをすくう技術とチョウのとり方
埼玉県 浦和明の星女子中学校 二年 中内 乃々香 - 甲虫朝の空気に脱皮して日の出から少し動き始める
埼玉県 小川町立欅台中学校 二年 吉野 允志 - 口癖が「大丈夫だよ」の僕の甥袖をつかんで花火を見てる
埼玉県 小川町立欅台中学校 三年 嶋田 君晴 - 夏休みひまわり育てて背比べ育てていたら勝てなくなった
静岡県 川根本町立中川根中学校 二年 橋本 明奈 - 塾帰り玄関ノブに手をかけるオレンジ色の家族の声する
静岡県 静岡市立清水第八中学校 二年 高橋 幸之助 - 夏祭り家族でワイワイ囲んでる金魚すくいの得意な祖母を
静岡県 静岡市立清水第八中学校 二年 柴木 舞子 - 届かない君を追っても追いつけない君は稲妻僕は雷鳴
静岡県 静岡市立清水第八中学校 二年 中川 愛麗 - 暑すぎてふつうのかさをひがさとしみんなでさした五月のあの日
静岡県 東伊豆町立熱川中学校 一年 横山 舞依 - 夏暑く日影でねむるカブトムシ夕日とともに黒く輝く
静岡県 東伊豆町立熱川中学校 二年 鈴木 翔優 - 大小の形によって語り出す小さい消しゴム一つの歴史
千葉県 千葉市立幕張本郷中学校 二年 高橋 希実 - 部活動怒られ登る立橋の富士山いつもくもって見える
千葉県 千葉市立幕張本郷中学校 二年 椎津 愛美 - シャーペンを投げたい捨てたい持ちたくない思い描いた夏ここになし
千葉県 千葉市立幕張本郷中学校 三年 早山 友依 - ひえてるよメロンのおしりいいにおい割ったらきっと夕焼けの色
東京都 学習院女子中等科 一年 米川 萌々香 - 紫に流れる闇の雲間からするどく走る朝の始まり
東京都 学習院女子中等科 一年 樽井 遥子 - 鳴り響く夕焼け小焼けまた明日もう戻れない黄色の帽子
東京都 学習院女子中等科 二年 浦邉 紀里佳 - 連日の雨にすずしき夏のあさ私のひざにそっと猫のる
東京都 学習院女子中等科 二年 丸岡 柚月 - この海を水平線の向こうでも私のように見ているのかな
東京都 墨田区立両国中学校 二年 河上 由衣 - まだ夏とまわりをぐるっと見まわせば一人ぽつんと半そでの私
東京都 墨田区立両国中学校 三年 宮崎 琴子 - 落ちることわかっていてもさびしくて心も落ちる線香花火
東京都 中央区立晴海中学校 一年 小原 京子 - 爺ケ岳南峰に行き霧の中うっすら見える白い大町
大町市立仁科台中学校 二年 藤巻 ちひろ - 硫黄岳霧雨かかり白くなり色ない景色は不思議な空白
岡谷市立岡谷西部中学校 二年 片倉 紗渚 - 御仏の足元を這う小さき虫鼻の先にはいつたどり着く
塩尻市立丘中学校 三年 齋藤 亘佑 - メガネ率非常に高い四組だブルーベリーを食べればいいさ
塩尻市立広陵中学校 二年 桑原 康平 - 陽炎が遠くの車ゆがませて日が照りつける真夏の午前
塩尻市立塩尻中学校 三年 有賀 一生 - くらやみにただいまと言う午後七時机の上には今日の品書き
塩尻市立塩尻中学校 三年 井手 晴菜 - 絵の題材探し景色を見わたすが思い浮かばずうちの猫描く
塩尻市立塩尻西部中学校 三年 坂本 星詩流 - 漆器祭部活が終わり友達とタピオカ飲んで元気復活
塩尻市立楢川中学校 一年 太田 礼 - 扇風機その首ふりを追いかけて暑い夏を乗り越える日々
千曲市立更埴西中学校 一年 坂田 省吾 - 学校で悪口耳に入るとき私にこないで鋭利な刃
豊丘村立豊丘中学校 二年 松村 南波 - 八方尾根ハッポウアザミ風にゆれ雷鳥走る丸山ケルン
長野市立北部中学校 二年 戸谷 周平 - 夏の朝カーテンの隙間一直線まぶしい光さしこんでいる
長和町立和田中学校 二年 長井 三七理 - わたしですそれは確かにわたしです 自分だけが知るわたしなのです
宮城県 名取市立第二中学校 三年 川口 ひとみ
高校生入選(5首)
- 今日もまた後ろ姿を見るだけで照れて私は前髪触った
埼玉県 埼玉県立桶川西高等学校 三年 小豆沢 美樹 - 教室が変わって見える一斉に紺から白に殻を破って
埼玉県 埼玉県立桶川西高等学校 三年 梶 里沙 - 水風船はじけた瞬間あふれ出す君への想い今伝えたい
埼玉県 埼玉県立庄和高等学校 一年 吉岡 里夏 - 昼寝する山滴る日夢でまたあの人麦の海へと消えた
茨城県 茨城県立下妻第一高等学校 一年 柴崎 比奈子 - 近いとも遠いとも思ふ関係に今日も酸つぱいグミが崩れる
茨城県 茨城県立下妻第一高等学校 三年 野口 祥子
※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。