第31回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)
平成29年11月25日に開催しました
第31回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入賞作品を発表します!!
最優秀賞
- プールにいってあそぶよたのしみだうきわのなかにくうきいっぱい
塩尻市立吉田小学校 一年 赤澤 沙希 - じいちゃんのとれたてスイカ食べたいな畑のぞくとスイカちっさい
長野県 千曲市立屋代小学校 四年 小池 菜々美 - 小学校2年でなくしたハンカチを7年たった今でも探す
塩尻市立丘中学校 二年 田口 ゆい - 熱帯夜暑さに目覚めたその朝に私は選挙権を得ていた
埼玉県 埼玉県立上尾南高等学校 三年 濱野 瑠那
小学生優秀賞(10首)
- あさがおのつるがくるくるまいているままにくっつくわたしみたいだ
長野県 岡谷市立小井川小学校 一年 宮澤 直 - 明日やるあさってやるさいつかやるこれが子どもの性質なのだ
塩尻市立洗馬小学校 五年 塩原 夏樹 - さん歩したつばめが見ていたぼくのことぼくも見ていたつばめのことを
塩尻市立吉田小学校 三年 小川 佳祐 - アルプスのでっかい空気すいこんでぼくは生きてる山も生きてる
塩尻市立桔梗小学校 五年 岩間 玄高 - 三階に教室があるそれだけで六年生の実感が湧く
塩尻市立宗賀小学校 六年 大月 琉陽 - あのコタツブラックホールだ人を吸う家族全員吸われてしまった
東京都 三鷹市立井口小学校 六年 内井 康介 - たのしみはばあちゃん手作り中華丼うずらの玉を舌でわる時
長野県 富士見町立富士見小学校 六年 小林 みずき - かしわくんぼくのおとうとはがぬけたわらったかおがへびみたいだよ
塩尻市立吉田小学校 一年 古田 わくみ - たけをきるつぎにとんとんふしをきるうらやまにせみながしそうめん
東京都 世田谷区立代沢小学校 二年 山脇 宙桜 - 夢の中大きなプリン現れた飛びつく自分味がしないぞ
塩尻市立広丘小学校 五年 参沢 一花
中学生優秀賞(10首)
- 「もう少し待っててほしい」と友に言う自転車前輪羽化中のセミ
東京都 学習院女子中等科 三年 大野田 彩乃 - 中庭で葉擦れが聞こえ耳すます海の近くに我はいるのか
長野県 長野市立犀陵中学校 二年 土信田 勇太 - 赤になり緑へ変わる瞬間の横断歩道はムズムズしてる
長野県 塩尻市立広陵中学校 一年 藤森 深生 - よくなじむ使い古したラケットを手にし愛する場所を去りゆく
静岡県 静岡市立高松中学校 三年 吉野 七海 - このシュート軌道を追って見ているとゆっくり見えてすぱっと落ちる
愛知県 名古屋大学教育学部附属中学校 三年 宮川 晃多 - 学校の窓から見える木のことをブロッコリーだと私は思う
沖縄県 昭和薬科大学附属中学校 三年 上間 はる香 - 前を行く夜風に揺れる赤い帯花火のような妹の笑み
東京都 学習院女子中等科 一年 矢部 優希 - 水筒のからころ鳴る音聞きながらバス停へ走る夏休みの朝
埼玉県 浦和明の星女子中学校 二年 山口 芽衣 - 日光の華厳の滝で落ちていく水の重みが皮膚に伝わる
愛知県 東海学園東海中学校 一年 星野 実 - 波のよう行きたくないという自分きてよかったと思う自分
塩尻市立塩尻中学校 一年 岩佐 結心
高校生優秀賞(10首)
- 黒板の宙はけぶって君の白私の青も星の呼び声
東京都 桜蔭高等学校 三年 佐藤 あおい - 真夜中に怪談話をしたあとはなぜか人数多い気がする
長野県 長野県穂高商業高等学校 一年 矢ノ口 夏芽 - 高原の教会の中光差す初めて入る人影二つ
東京都 学習院女子高等科 二年 加藤 優 - まだゆるいゼリーみたいだふるふると形になれない十七歳は
宮城県 仙台市立仙台高等学校 二年 大森 美南 - 歌碑巡り緑が光る石の中短歌を写す自分がうつる
長野県 長野県田川高等学校 一年 太田 柊人 - 「好きな色青だったよね?」って君が言う途端に地球の青が増してく
福島県 福島県立会津高等学校 二年 秀島 由里子 - 夏の夜に空に現る鳳仙花あなたに私は近づけない
広島県 広島県立総合技術高等学校 一年 神原 裕司 - またねって自然な笑顔見せられて無意識に手を掴んだ私
埼玉県 東野高等学校 三年 伊藤 碩孝 - 惑星をはめこんでみた信号機火星は止まれ地球は進め
茨城県 茨城県立下館第一高等学校 一年 松本 聖大 - 梅雨晴れに溝切り終えたたんぼ道まっすぐ進む白い軽トラ
長野県 飯田女子高等学校 二年 小室 紗穂
小学生入選(19首)
- かみなりがいえの近くでなりひびきゴロゴロゴロとおなかがすいた
塩尻市立広丘小学校 二年 五味 佑翔 - でかいカメのたりのたりと歩いてる足のうらにはほこりいっぱい
塩尻市立広丘小学校 五年 大内 みのり - まっすぐなみちのむこうにみずたまりにげみずにげるふしぎなきもち
塩尻市立吉田小学校 一年 齋藤 ちさき - おくりぼんごせんぞ様をおんぶしておはかへつづく坂道のぼる
塩尻市立塩尻東小学校 四年 白馬 沙和 - お兄ちゃんふとんにくるまりだんご虫次はむささび二人で笑う
塩尻市立木曽楢川小学校 四年 安藤 結菜 - 別れの日いとこと食べたカレーライスおいしいけれどうつむいたまま
塩尻市立広丘小学校 五年 阪 千都 - たこつかみつかまってしまいおおさわぎみんなでおこりすみかけまくる
塩尻市立塩尻東小学校 五年 百瀬 りん - ドドドンとパァと広がる光の輪家族の顔が五色に光る
塩尻市立桔梗小学校 五年 大和 駿斗 - つな引きは引いて引かれてつかれるな引かれ負けるな引き出せ力
高知県 土佐市立高岡第一小学校 六年 吉田 功補 - ふっと吹くにじ色の玉ふんわりと走ってつかまえ遠くまで行く
塩尻市立塩尻西小学校 六年 北澤 華緒理 - あさのかいかえりのかいもすきなんだひらがなかたかなだいすきなんだ
塩尻市立片丘小学校 一年 小松 一夏 - かえりみちとんでるとびをみてみたらおおきくふとくかっこいいよね
塩尻市立洗馬小学校 二年 小川 太一 - ぼくにはねいもうと2人いるんだよいちばん下はぽっちゃりしてる
塩尻市立広丘小学校 二年 中村 駿斗 - かぞくでねながれるプールいったんだもぐってみたらあしがみえたよ
塩尻市立吉田小学校 一年 及川 みう - かっぱをねしまうときにねたためないしょうがないからそのままいれた
塩尻市立広丘小学校 三年 片山 愛菜 - おいこらしょつなひきぜったい負けないぞくつがぬげてもねばってやるんだ
塩尻市立広丘小学校 四年 吉野 大梧 - 新品の大きなカバン新入生ぼくのカバンは小さくなったよ
塩尻市立吉田小学校 四年 吉澤 清和 - たんぽぽはコンクリートをつき破り世界を見わたすまるで神様
神奈川県 洗足学園小学校 六年 木村 友香 - すいかわり目かくしをしてすいかわるすいかに当たるとかたかったんだ
塩尻市立広丘小学校 四年 宮下 遥希
中学生入選(40首)
- 鉛筆を海へゐく時もつてたが帰りも先は尖つたままで
神奈川県 横浜市立南が丘中学校 三年 吉井陽向 - 部活動のファイルがだんだん厚くなるわたしの短歌わたしの心
青森県 三沢市立堀口中学校 一年 織笠妃捺 - 今までは見上げて話した母の顔もうすぐ同じ景色見られる
長野県 大鹿村立大鹿中学校 一年 熊谷美来 - 春が好きさくらさくらとたちどまる花の向こうにあの子を想う
千葉県 千葉市立白井中学校 三年 鴻巣めぐみ - 青空の下で園児と遊ぶ僕砂をかけられ水をかけられ
秋田県 大潟村立大潟中学校 三年 佐藤一平 - とうもろこし祖母から届くダンボール「夏が来た」って黄色の合図
東京都 東京都立白鷗高等学校附属中学校 二年 樋口和音 - 折り紙やつみきクレヨンお人形もう開かない引き出しの中
愛知県 東海市立加木屋中学校 二年 服部和奏 - カラコロとつぶやきながら歩く下駄夜の世界の一つの楽器
神奈川県 平塚市立春日野中学校 二年 岩﨑大河 - こま打ちの音がひびくよ中庭に秋には肉厚おいしいしいたけ
埼玉県 所沢市立所沢中学校 二年 小林奈津子 - 雪の上誰かが作った階段に足跡残し目指す頂
長野県 長野市立北部中学校 二年 河﨑とこ葉 - 元気ある明日死ぬ牛にブラシかけ家畜の分まで今を生く
東京都 本郷中学校 二年 亀田航 - 北目指しひらひらと舞う浅葱色小さな羽で海越えてゆく
東京都 本郷中学校 二年 須藤智也 - 図書館で背表紙見るとよみがえる本の数だけある思い出が
長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 二年 室賀咲花 - なぜだろう母へ向けてたあの怒り今は自分へ向くこの怒り
長野県 小諸市立小諸東中学校 三年 跡部花音 - 走り出すスタートうまくいったかなゆれる髪の毛回転する足
長野県 安曇野市立穂高東中学校 二年 新田光咲 - 新学期丈の短い制服とほのかに赤いくるぶしの色
東京都 学習院女子中等科 三年 南部真優子 - 蛍飛ぶ墓石の前にしゃがみこみあの日の事を考えていた
東京都 葛飾区立新宿中学校 二年 伴拓樹 - かたつむり大雨とゆく草の道そこだけ時間がゆっくり流れる
千葉県 四街道市立千代田中学校 一年 足立輝弥 - 2センチも!積もるイクラで米見えず北の大地のイクラどんぶり
愛知県 東海学園東海中学校 一年 斉藤光祐 - 暑くない蝉も鳴かない病室で私の夏がどんどん去ってく
鹿児島県 姶良市立重富中学校 二年 市園寧々 - 板倉のくしゃみで笑ったあのときが思い出に残る三泊四日
静岡県 浜松市立北部中学校 三年 榎戸巧登 - グランドでラケット持って振りかぶり「ポン」と良い音「よし」のひと声
愛知県 名古屋市立一柳中学校 二年 鈴木 遥哉 - ドリブルで六人抜いた六月の晴れた空には光る太陽
千葉県 千葉市立白井中学校 一年 小川凌空 - あの人と声かわした後胸高鳴りいつもの道でつまずく私
愛知県 刈谷市立刈谷東中学校 三年 小野瑞稀 - 二死三塁「ここだけを見よ」相棒の構えるミット光ってみえる
静岡県 静岡市立清水第七中学校 三年 城内結衣 - ご飯何テレビに夢中の母親だ扇風機だけがこっちを見てる
鹿児島県 鹿児島市立谷山中学校 三年 橋元研人 - ばあちゃんがゆでてくれたもろこしの皮をむいたら虫がいっぱい
岐阜県 多治見西高等学校附属中学校 二年 池晏寿 - 兄の試合に連れてこられたグラウンド「プレイボール」で読書始める
長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 二年 岩間汐莉 - 夏祭り色んな屋たいがあるけれど僕はわたあめ一直線
山梨県 駿台甲府中学校 二年 宮坂侑努 - お祭りはお金飛びたつ飛行場気付かぬうちに最終便に
長野県 駒ヶ根市立東中学校 二年 佐々木創 - ピストルがなるまでのあの一瞬を私は何も覚えていない
長野県 安曇野市立穂高東中学校 二年 藤原奈々 - 弟の箱いっぱいに入ってるせみのぬけがら夏もすぎゆく
東京都 学習院女子中等科 一年 石井珠希 - できたよと母に知らせる雪だるまかわいい家族一人増えたよ
塩尻市立広陵中学校 三年 吉江好葉 - プラモデル見本の画像見ていても自分の作った物とちがった
塩尻市立丘中学校 二年 岡沢俊祐 - ひまわりにホースで水をあげてたら少し光って笑って見えた
鹿児島県 姶良市立重富中学校 二年 枝元日菜多 - 暑いよと誰かが言うよ暑いよとアイスクリームとけはじめたね
鹿児島県 姶良市立重富中学校 三年 成松瞳蓮 - なつかしいぼくの通った幼稚園鉄棒こんな低かったんだ
愛知県 名古屋市立 二年 仲隆之介 - あめんぼがつーいつーいと泳いでる私はプールに両足ひたす
愛知県 安城市立安城北中学校 二年 小林蒼波 - お犬様一回カット五千円なのに私は千円カット
静岡県浜松日体中学校 三年 小野凌輝 - 喧嘩して口では嫌いと言うけれど手は離さない愛しき妹
東京都 光塩女子学院中等科 二年 鮫島 世玲菜
高校生入選(7首)
- 朝はやく起きて森にかけこんでかぶった帽子でかぶと虫とる
広島県 広島県立総合技術高等学校 三年 是永琴音 - 持ち上げて水槽空にすかし見る雲間に泳ぐ赤金魚たち
広島県 広島県立総合技術高等学校 二年 鈴木茉奈 - 蟬の声七日で消える儚い命昨日合唱今日は独唱
広島県 広島県立総合技術高等学校 二年 髙本真央 - 陽炎が視界を揺らす8月に君だけなぜかはっきり見える
山口県 柳井学園高等学校 三年 柳川智輝 - ぬばたまの夜に沈ませきれなくて檸檬の黄だけがぼんやり浮かぶ
福岡県 福岡県立城南高等学校 二年 千德さつき - 抱きしめたい人を置いてきただからあのマネキンには腕がないのよ
茨城県 茨城県立下館第一高等学校 一年 林里美 - 青い空の広さが苦しいときもある暗さと狭さに守られていたい
東京都 学習院女子高等科 三年 飯島理奈
※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。