第32回 全国短歌フォーラムin塩尻(学生の部)
平成30年11月24日に開催しました
第32回全国短歌フォーラムin塩尻 学生の部 入選作品を発表します!!
最優秀賞
- 海のなみ強くてくつが流されたむこうのむこう行っちゃった
長野県 塩尻市立洗馬小学校 三年 大井 星蘭 - プールから一瞬見える景色らが息つぎするたび完成していく
長野県 塩尻市立広丘小学校 六年 柳澤 直子 - 幼稚園かわいいみんなを見たあとのあのアメの味あの甘酸っぱさ
長野県 佐久市立野沢中学校 二年 清水 裕平 - 授業中気づくと君を見つめてる君は気づかず先生気づく
長野県 長野県田川高等学校 一年 奈良井 蒼
小学生優秀賞(10首)
- プールにはむしがしんでてたすけたよいろいろたすけでもしんでいた
長野県 塩尻市立宗賀小学校 三年 伊藤 健史 - ひいじいの米寿を祝いに山口へ人生初の離陸と着陸
長野県 塩尻市立桔梗小学校 六年 内藤 大河 - ふるさとのぞうき林に帰りたい虫かごの中クワガタの夏
長野県 塩尻市立洗馬小学校 二年 青柳 あらん - 買った物置きわすれちゃう母の手は右手いもうと左手わたし
長野県 岡谷市立小井川小学校 四年 宮澤 凛 - しろいくもじてんしゃにのってべるがなるちあだんすのゆめあさがおみたい
広島県 広島市立五月が丘小学校 一年 なかむら さゆ - 遊びにね行くときねこがひかれそうになるときぼくがたすけたんだよ
長野県 塩尻市立塩尻東小学校 四年 杉本 颯真 - 組体操やる側からだとわからないできているか心配だな
長野県 塩尻市立塩尻東小学校 六年 足助 文檎 - 消防士二十四時間はたらくよねむくないかなねぶそくしんぱい
長野県 塩尻市立広丘小学校 四年 植木 脩羽 - 北風がふくこの夜に親友が冷水あたり修行していた
神奈川県 洗足学園小学校 六年 金谷 侑樹 - 黒板は毎日いたいチョークの先わたしの顔がもう文字だらけ
青森県 三沢市立木崎野小学校 五年 橋本 凜
中学生優秀賞(10首)
- 山頂まできれいに並んだ鳥居見て真っ赤な穴にひきこまれそう
長野県 塩尻市立塩尻西部中学校 三年 中野 瑚雪 - 暑そうで涼しそうで飛べそうでさみしく感じる春の青空
長野県 駒ケ根市立東中学校 二年 下平 きらら - 夏休み映画館でのポップコーン映画終盤濃くなる塩味
埼玉県 浦和明の星女子中学校 二年 松本 香菜子 - 春の日は窓の外から日が差して中では母が踊っていた
東京都 府中市立浅間中学校 二年 田島 暖大 - 調律の横に立ってる二時間は新しい音幸せなとき
長野県 千曲市立戸倉上山田中学校 二年 南條 友花里 - 両親にいつも怒られ言い返す毎日家族が動物園だ
長野県 塩尻市立塩尻西部中学校 二年 髙桑 梓 - 父さんと背中を合わせて勝負するどんぐりと松ぼっくりのように
富山県 高岡市立五位中学校 二年 窪田 剛健 - 授業中シャーペンおとしひろいつつ周りを見ると同じ光景
香川県 香川県立高松北中学校 二年 藤尾 舞奈美 - うんめいのはなびたいかいきみとゆくこえはちかくにきもちとおくに
長野県 栄村立栄中学校 二年 保坂 花 - 待ち合わせしていないけどなんとなく友達を待つそんな雨の日
長野県 塩尻市立広陵中学校 二年 藤森 寛生
高校生優秀賞(10首)
- 「この夏は平成最後」なんて言う去年の夏ももう来ないのに
東京都 学習院女子高等科 三年 長尾 亜斗 - スカートをひざ下にして少女から生徒へ変わる服装検査
茨城県 茨城県立下館第一高等学校 二年 関口 柊花 - 海底の生き物たちが揺らいでいる時の流れを楽しむように
長野県 東京都市大学塩尻高等学校 三年 宮下 夏菜 - カーテンが緑の風に揺れている商業棟に友の顔見える
長野県 長野県穂高商業高等学校 二年 北村 愛実 - 夏の夜明るく照らす花火とは科学で習う炎色反応
長崎県 長崎県立大村高等学校 三年 小林 晃大 - 父なりの気遣いなのだとわかるけれど父の言葉はやすりのようで
福岡県 福岡県立八女高等学校 二年 中尾 太一 - 登り坂上を見上げて陽炎が登ってくるなと言いかけている
広島県 広島県立総合技術高等学校 三年 伊津田 悠司 - 学校の課題は早く終わらせよと母は優しくもろきゅうくれる
長野県 長野県穂高商業高等学校 二年 宮澤 真央 - 「ちびだな」と弟が言い黙り込む僅か抜かれた頭の高さ
長野県 長野県穂高商業高等学校 二年 加藤 鈴 - 強風にビニール袋あおられて現実世界はきれいじゃないね
東京都 学習院女子高等科 一年 佐々木 瑠有
小学生入選(17首)
- 日焼けして海の思いでしみてくる皮がむけるぞ夏終わるんだ
長野県 塩尻市立塩尻東小学校 六年 中楯 心望 - タコの足きゅうばん大量かぞえるぞ一本だけで二十個以上
長野県 塩尻市立広丘小学校 五年 野島 佑哉 - 一週間ミンミンと大合唱夏がこっちに向かってきてる
長野県 塩尻市立桔梗小学校 五年 清都 晟太郎 - 水泳で泳いでいると楽しくて速く泳ぐとカジキみたいだ
長野県 塩尻市立広丘小学校 四年 古谷 尚樹 - たんじょうびかぞくでいわういもうとのみんなわいわいおいわいのうた
長野県 塩尻市立吉田小学校 一年 小林 姫菜 - 七夕に一生懸命夢を書く弟の書いた夢難しい
高知県 土佐市立高岡第一小学校 六年 福原 優空 - デイキャンプかまど係で火をおこすけむりぐんだんおそってきたよ
岐阜県 郡上市立大和南小学校 五年 土田 咲輝 - 夏休み地区で行うきもだめし泣き声聞いてほくそ笑む時
長野県 松本市立梓川小学校 六年 野島 彩生 - ブッポウソウひなといっしょにとんでいる青いはねだけ光っているよ
広島県 庄原市立比和小学校 三年 岩倉 伊吹 - ひびいてる楽器の音色にじのように体育館じゅううめつくせ
長野県 塩尻市立塩尻西小学校 六年 西村 叶羽 - ぜん光寺かいだんめぐりくらかった道がくねくねすごかったよ
長野県 塩尻市立塩尻東小学校 四年 笠原 虎時 - 研修会市長の話聞いてたらとなりの部屋で大きなくしゃみ
長野県 塩尻市立片丘小学校 六年 小松 春陽 - 街の木々道の陽炎急ぐ人石のける音知らんぷりの雲
長野県 塩尻市立広丘小学校 六年 千葉 絢果 - おばあちゃん家花火をやった楽しいなかがしつこくてイライラしたよ
長野県 塩尻市立吉田小学校 三年 竹内 善輝 - 花粉飛ぶ悪魔にみえる黄色粉水たまりには黄色のふちが
長野県 塩尻市立吉田小学校 六年 石黒 楽十 - たのしみは新品えんぴつジョリジョリと音を鳴らしてけずっているとき
長野県 安曇野市立豊科北小学校 六年 久保 千歩乃 - 休み時間指遊びして考える自分も小さくなれないものか
長野県 伊那市立東春近小学校 五年 野溝 堂矢
中学生入選(35首)
- 傘さしてみんなで帰ったあのときにシャツのそでへと入ったそよ風
東京都 府中市立浅間中学校 二年 加藤 巧真 - 朧げな記憶の中でつないだ手星降る空とほたるを見た日
長野県 長野県諏訪清陵高等学校附属中学校 二年 坂元 夏希 - 立っていた長谷観音は一人だけ人は一人で生まれ死にゆく
東京都 三鷹市立第一中学校 二年 鈴木 颯仁 - 夏祭りあふれる人の笑い声突然の雨かさがぶつかる
宮崎県 鵬翔中学校 一年 村屋 真陽南 - 0(ぜろ)コンマ一秒の差が風になり選手の背中追い上げていく
宮崎県 鵬翔中学校 二年 井上 京香 - 背負い投げ組んだ瞬間もう遅く気づけば目には広い天井
静岡県 静岡市立清水第二中学校 二年 酒井 理雄 - お昼すぎ私とまぶた戦うが私はいつもまぶたに負ける
長野県 木曽町立開田中学校 二年 松葉 るい - おどれないマイムマイムがおどれないなんで僕だけおどれないんだ
長野県 塩尻市立広陵中学校 一年 髙坂 恭介 - 友達が世界中にいるんだよアメリカ人とフィリピン人
長野県 塩尻市立塩尻中学校 一年 ラロサ マタン マイルス - だれもいない秋も深まる帰り道あの木の気持ちなんだかわかる
長野県 塩尻市立丘中学校 一年 小泉 唯斗 - 暑い日にふと水槽を見てみると私を見つめる空腹金魚
長野県 長野市立犀陵中学校 二年 村上 京香 - じりじりとやけつく盆地守ってるぶどうの棚が日がさに見える
山梨県 駿台甲府中学校 二年 佐藤 侑菜 - サイダーの炭酸抜けるあの音が夏の夕暮れ潮騒のよう
愛知県 名古屋市立鳴海中学校 一年 緑 悠汰 - 電車揺れページの上をオレンジの光と影が走り続ける
埼玉県 浦和明の星女子中学校 二年 土肥 幸奈 - さお曲がり強い手ごたえなんだろう上がってきたのは大きなヒラメ
長野県 安曇野市立穂高東中学校 二年 平林 和也 - 赤レンガどこから漏れたかセミの声「静粛厳守」図書館の午後
東京都 学習院女子中等科 二年 矢部 優希 - 夕暮れの橙色の空の中黒くぽつんとカラス飛びゆく
埼玉県 所沢市立小手指中学校 二年 木内 健達 - 白黒の写真指差しこれはだれ?兵士の若者実は曾祖父
東京都 葛飾区立亀有中学校 三年 星野 名菜 - 夏休み恋しいあの子は去っていく遠くへ続くレールのように
東京都 北区立堀船中学校 二年 成澤 空 - 足の裏残るかんしょくブニブニのふんでも平気不死身のクラゲ
富山県 高岡市立五位中学校 二年 毛利 心 - 長そでで机に顔ふせあたたまる目をとじ感じるクラスのにぎわい
東京都 葛飾区立亀有中学校 二年 櫻井 麻弥 - 汗涙しみこむ防具部旗道着武道場には熱気が残る
静岡県 静岡市立清水第二中学校 二年 山田 瑛 - ギラギラと笑っているね太陽は私の気持ち知らないくせに
静岡県 静岡市立清水第二中学校 二年 吉田 吏歩 - 参考書気合いを入れてさあ勉強開いてみるとありの行列
長野県 塩尻市辰野町組合立両小野中学校 三年 中村 凜香 - 中学は先輩こわいイメージあったイメージよりはこわくなかった
長野県 塩尻市立広陵中学校 一年 今井 海翔 - 洞くつの奥の奥で待っている知恵を出しあい必死に生きて
長野県 塩尻市立広陵中学校 一年 中森 嵩 - 古ぼうきだんだん少し間ができて集めたはずのほこりが残る
長野県 塩尻市立広陵中学校 二年 古厩 隼人 - 眠いから眠ろうとするでも怖いだって眠ると生き返れない
長野県 塩尻市立塩尻中学校 二年 南山 紫央里 - げたのおとなりひびいたよ夏の夜みみをすませば声も聞こえる
長野県 塩尻市立塩尻中学校 三年 霜鳥 拓未 - 消えないで赤い炎よ僕たちの昼食作り君にかかってる
長野県 塩尻市立丘中学校 一年 中村 舜 - ありがとう思いあふれる祖母の文太めの字かくみなのかあさん
東京都 十文字中学校 二年 岡野 美菜 - 指の間をスッと逃げゆくこの波を捕まえたなら時間も止まる
東京都 学習院女子中等科 二年 山本 瑶子 - 夏祭りいろんなにおいに囲まれてぼんやり君を待つわたし
埼玉県 所沢市立小手指中学校 二年 西川 歩花 - 朝になり見えない月がそこにあるそれはまるできずなのようだ
埼玉県 所沢市立小手指中学校 二年 梶原 拓実 - スイカ割り友達の声全部嘘最後に空振り足をたたいた
東京都 葛飾区立亀有中学校 三年 牧内 祐貴
高校生入選(7首)
- 待ち合わせ五十メートル道の先少し先の十字路まで走る
広島県 広島県立総合技術高等学校 三年 岩本 侑己 - 青色のペンは暗記にいいらしい紙に広がる海の記憶
東京都 学習院女子高等科 一年 由利 真理 - 「まいごなう」送られてきたメッセージ短歌学習遅れる友達
長野県 長野県田川高等学校 一年 眞関 匠太郎 - グローブを一心不乱に磨き上げこいつと目指す守備職人を
長野県 東京都市大学塩尻高等学校 二年 小泉 敦哉 - 蝉が鳴き瓦がまぶしい夏の部屋区民プールが恋しくなった
広島県 広島県立総合技術高等学校 一年 釜本 剛志 - 夏の川乱反射する友の顔光り照りつけまぶしく見える
長野県 長野県穂高商業高等学校 二年 深石 陸渡 - 夏休み海川プール泳ぐけどいつも私は浮んでいるだけ
山口県 柳井学園高等学校 二年 川中 恭香
※短歌に関しましては、原稿を忠実に掲載することを基本といたしました。
ただし、ホームページ上で表示できない文字(旧字体など)につきましては、表記を変更しております。ご了承ください。